鳩山由紀夫首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」をめぐる偽装献金問題で、同懇話会側が、政治資金集めのパーティー券収入についても水増しし、政治資金収支報告書に虚偽の記載をしていたことが、関係者の話でわかった。収支報告書の元となる会計帳簿と比べ水増しされていた。政治資金規正法違反容疑で告発を受けた東京地検特捜部も解明を進めるとみられる。
04〜08年の収支報告書によると、同懇話会は毎年1回、「鳩山由紀夫サイエンスフォーラム」と題したパーティーを東京都千代田区のホテルで開催。パーティー券の購入者は422人〜567人、収入は約4200万円〜約5700万円と記載され、総額は計約2億4800万円に上る。
しかし、関係者によると、パーティー券収入が当初の見込み額に達しなかったため、収支報告書の見栄えを良くしようとして、収入額が過大に記載されたという。
05〜08年分の報告書で故人など約90人の名前を勝手に使った計約2177万円と、04〜08年分で計約1億7717万円に上る小口の匿名献金の大半が、それぞれ偽装とされるが、パーティー券収入の水増しで偽装額はさらに膨らむ見通しとなった。小口献金の大半は、鳩山家の資産管理会社の管理資金とされる。