豊後大野市犬飼支所の男性職員(34)による公金着服問題で、同市は28日、着服額がこれまで判明していた653万円から213万円増え、計866万円に上ると同市議会全員協議会で報告した。新たに判明した中には、サッカーJ1・大分トリニータ関連チームの練習場使用料や市観光協会犬飼支部からの着服も含まれているという。
豊後大野市によると、職員は、同市内の観光施設「リバーパーク犬飼」のサッカー練習場を使っていた大分トリニータレディースと大分トリニータユース(U18)の2007-09年分の使用料約160万円を日報に記載せず、着服。別に着服した一般利用者の施設使用料分の穴埋めに充てていた。同施設関連では、ほかにも数万円の着服が新たに分かった。
さらに、市観光協会犬飼支部が今年5月に行った「犬飼名物どんこ釣り大会」の運営補助金など44万円を着服していた。
職員は、市幹部の聴取に対し、「当初は、着服は少額でパチンコなど遊興費に使っていたが、次第に穴埋めのため競馬などに手を出した。申し訳ありません」と謝罪したという。同市の橋本祐輔市長は「再発防止策を見直し、チェック機能を確立したい」としている。
=2009/09/30付 西日本新聞朝刊=