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【ゆうゆうLife】独身息子の母介護(3)年金あてにし、虐待も (1/2ページ)
このニュースのトピックス:ゆうゆうLife
必要な介護をせず、逆に母親の年金を要求したり、暴力をふるう独身息子の存在が最近、各地の行政機関などに報告されています。こうした母と息子は“密着度”が強く、近隣住民が気づいても、入り込むのは容易ではありません。しかし、放置して虐待が発生することもあり、行政の積極的なかかわりが求められています。(清水麻子)
「お母さんがいないと、僕はだめになるよ…」。金沢市の元会社員、佐々木和子さん(80代、仮名)は、同居の次男、聡さん(50代、同)からそういわれると、「やっぱり私が守らなければ」と思ってしまう。
聡さんは管理職として部下がいてもおかしくない年齢。しかし、これまで長続きした仕事はなかった。
和子さんは夫の病死後、働きながら聡さんらを育てた。食事や洗濯など、家事のすべてを完璧(かんぺき)にこなしてきたが、年を取って昔通りにはできなくなった。
要介護度は2。足腰が弱り、手助けがなければ外出が難しい。家事はヘルパーに助けてもらうが、困るのは入浴。介護保険を支給限度額一杯、使うので、入浴サービスは使えない。かといって聡さんには頼れず、久しく入っていなかった。
一方で聡さんはパチンコなどに通い詰め、お金がなくなれば、和子さんに要求する。応じないと、怒鳴ったり殴ったり…。和子さんは昨年、こわごわ「今月はお金がない」と伝えた。すると、怒って首を絞められた。「手加減できなくなっている感じで怖い」。
和子さんは同市の地域包括支援センター「お年寄り地域福祉支援センターとびうめ」に相談した。センターは緊急性があると判断し、親子を一時分離。その後も支援を続けている。
強い密着度…関係改善がカギ
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