ここから本文エリア 府庁WTC移転案、橋下知事主張譲らず2009年10月24日 大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC)の府庁移転関連2議案が26日にも本会議で採決されるのを前に、最後の本格的質疑となった23日の総務常任委員会では、各会派の議員が橋下知事に質問をぶつけた。知事は「府市連携のシンボルになる」など、一貫して移転の必要性を主張し続けた。 吉田利幸府議(自民)は、府・市・経済団体でつくる「まちづくり推進協議会」の施策は、府庁が移転しない場合も進めるかを質問。知事は「(大阪市の)平松市長は進めると言っている。ただ、まちづくりはエネルギーが重要。庁舎移転でエネルギーが生まれる」と強調した。 さらに来週、企業等誘致協働チームを設立することを明らかにし、「今の動きを加速させたい」と述べた。 一方、鈴木和夫府議(公明)は、WTCにスロット店や結婚式場が入居している点を再びただした。今議会で庁舎管理課が「退去の協力を求めたい」と答えていたが、知事は「日常生活の中で議員も職員も仕事をし、行き交う人と話をしたらいい。パチスロも時代の経済状況を表すもの。ああいう普通に生活している所に行政があることに問題を感じない」と一蹴(いっしゅう)した。 森和臣府議(民主)は、WTCを買い取る補正予算案だけを採決し、移転条例案を先送りする「先行取得」が府議の間で浮上していることに「こういうやり方はわかりにくい」と批判し、見解を求めた。知事は「時期をとらえてチャンスをつかむのも政治。議会の判断は重く受け止めながら、府と市が大阪を動かすエネルギーを消さないようにしたい」と述べた。 通常は委員会終了後に議案の委員会採決があるが、WTCへの移転問題で結論が出ていない会派があるため、26日に先送りされた。橋下知事は報道陣に、移転条例案の可決が厳しい情勢にあると認めたうえで、質疑終了後、「ありとあらゆる手法で、(課題を)乗り越えてきた。あとは議会の判断」と述べた。
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