06年にコンビニエンスストア強盗を3件起こしたとして、強盗罪などに問われた住所不定、無職、村上吉夫被告(51)に対し、甲府地裁(渡辺康裁判官)は14日、「非常に危険で悪質」として、懲役5年6月(求刑同7年)の実刑を言い渡した。
判決によると、村上被告は同年1月20日午前4時50分ごろ、甲府市大里町の「ローソン甲府大里店」で、男性店員に包丁を突きつけて脅し、現金約22万円を奪った。また、同年2月22日に同所の別のコンビニから現金約18万円を奪ったほか、同18日にも中央市若宮のコンビニで店長に包丁を突きつけ現金を奪おうとした。
判決で渡辺裁判官は「借金返済や、競馬やパチンコに使う資金を手っ取り早く得ようと強盗に及んだ動機には、全く酌むべきものはない」と指摘した。渡辺裁判官が「刑務所の中でどうやり直すのか考えてほしい」とゆっくりとした口調で説諭すると、村上被告は「よく反省してまじめに生活していきたい」と話した。【中西啓介】
毎日新聞 2009年10月15日 地方版