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「成田B滑走路、さらに北伸もありうる」NAA社長

2009年10月23日5時34分

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 2500メートルに延伸された成田空港B滑走路の供用が22日、始まった。「羽田ハブ化」が話題となる一方、今後協議が本格化する発着回数年30万回への拡大や、地元経済界が要望する滑走路の3500メートル化にどう対応するのか。成田国際空港会社(NAA)の森中小三郎社長に聞いた。(鹿野幹男、長屋護)

 ――2500メートル化したB滑走路の今後の可能性は。

 大型機で米国西海岸、欧州、中東まで行ける。もう一つ空港ができたぐらい、利便性は大いに向上する。事故などでA滑走路が閉鎖されてもB滑走路で対応できる。安全面も改善された。

 来年夏には成田新高速鉄道が開通する。北千葉道路も完成すれば遠いと言われるアクセスも改善できる。地域のみなさんの合意を得ながら(両滑走路での年間発着回数)30万回を将来達成することが重要だと思っている。

 ――前原誠司・国土交通相の発言をどうみますか。

 ここ数年の流れと変わらない、予測の範囲内。(4本目の滑走路整備で)羽田が来年秋に(発着能力が)10万回増える。昼間3万回、夜3万回の計6万回は羽田で飛ぶということについてはすでに合意している。成田の分を取り上げるという意味ではない。成田と羽田で張り合うのではなく、一体運用して、成長著しいアジアからの客を取り込まないといけない。

 ――前原国交相の発言にもあった「ハブ(拠点)」機能の強化策は。

 国内空港を経由して海外空港へ乗り継ぐ「ハブ」と、海外の路線と国内を含む近隣諸国へと乗り継ぐ「ハブ」、それぞれを強化する。前者は国内線を今まで札幌や仙台など主要空港8カ所に限っていたが、12〜16カ所に広げたい。

 後者については、ここ数年客の取り込みを図っており、韓国・仁川に負けないぐらいの客が利用している。仁川が注目されているが、成田のネットワークに魅力を感じ、韓国から成田に乗り継いで別の国へ行く客も多い。決して負けているわけではない。

 ――さらに滑走路の拡張を求める声がある。

 南側の地権者と根気よく話し合い、ご理解を得たいと思っているが、B滑走路をさらに北へ、東関東道の上(注・道路を横切る位置という意味)まで延ばし、3千、3500メートルまで延ばすこともありうる。

 コスト的には羽田に巨額の金をかけてもう1本滑走路をつくるより安くできる。現行の2500メートルでは米国東海岸までは行けないが、さらに延長すれば可能だ。騒音区域が広がるので、住民の理解を得るのが不可欠だ。

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