2009年10月20日 21時52分更新
沖縄のアメリカ軍普天間基地の周辺住民が、ヘリコプターの騒音などで被害を受けていると訴えている裁判で、基地を抱える沖縄県宜野湾市の(ぎのわん)伊波洋一市長が、(いは・よういち)法廷で、国は基地の維持が目的で住民の立場に立っていないと証言し、国の姿勢を批判しました。
移設が計画されている沖縄の普天間基地をめぐっては、地元の宜野湾市の住民が、海兵隊のヘリコプターによる騒音で被害を受けているなどとして、国に夜間の飛行禁止や、損害賠償を求めていて、1審で、裁判所は騒音の被害を認め、国におよそ1億4000万円の損害賠償を命じています。
この裁判の控訴審で、20日、宜野湾市の伊波洋一市長が、原告の証人として法廷で証言しました。
このなかで伊波市長は、「国は基地を維持することが目的で、住民の立場から騒音対策をする気がない」などと証言し、国の姿勢を批判しました。
証言を終えた伊波市長は、「国として、国民の被害や県民の被害、あるいは宜野湾市民の被害をなくそうとする意志が見えない。何もしてこなかった責任を司法にしっかり判断してほしい」と話していました。