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薬漬けシティーさらば 元アナリスト告白「もうければ上司も黙認」 (1/3ページ)

2009.10.13 09:54
このニュースのトピックスドラッグ
アルコールとコカインへの依存から立ち直り、今は養鶏業を営むネール・ジュナー氏(ブルームバーグ)アルコールとコカインへの依存から立ち直り、今は養鶏業を営むネール・ジュナー氏(ブルームバーグ)

 ネール・ジュナー氏は、コカインをやめようと決心した瞬間を鮮明に覚えている。2005年12月の寒い午後だった。元株式アナリストの同氏は、首をつるのにうってつけの枝を探してロンドンのリッチモンドパークを歩き回っていた。

 同氏は6年にわたる薬物乱用とアルコール漬けの生活で、家庭も、一時は100万ポンド(約1億4200万円)を稼ぎ出した職も失っていた。BTアレックス・ブラウンでのアナリストの仕事も、次に見つけた情報技術(IT)関連ベンチャー企業の仕事も失い、無職だった。「何もかもだめにしてしまった。選択できるのはただ、この枝で首をつるか、あの枝でつるかだった」と同氏は振り返る。

 医療関係者によれば、コカインはロンドンの金融街シティーに蔓延(まんえん)している。また、コカイン乱用は大量の飲酒を伴うことが多いという。ジュナー氏は金融の世界での高揚した1日の後、仕事で感じたのと同じスリルを味わい続けたくてパブやクラブに通ったと説明する。

 「金融取引とコカインは同じような興奮をもたらした。仕事での興奮はそのままビールへ、そしてパーティーへと向けられた。境目もなくつながったエネルギーの塊だった」と語る。

 立ち直りつつある依存症患者らは、シティーの薬物問題は公然の秘密だと言う。上司は部下が会社のために金をもうけている限り、見て見ぬふりをする。そして最近まで、大金をもうけるのは簡単だった。

電話が殺到

 依存症治療ビジネスの幹部らによると、1年前の金融危機の発生以来、バンカーからの電話が殺到している。ロンドンの東64キロメートルにある専門的職業の依存症・精神疾患治療施設のコーズウェイ・リトリートでは、18人の収容人数に対して15人が順番待ちをしている。

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アルコールとコカインへの依存から立ち直り、今は養鶏業を営むネール・ジュナー氏(ブルームバーグ)
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