メイクも完了しまして、そろそろ野外ロケの為に出かけようと、最後の準備をしていたところ新婦さんのグローブがない。
さあ大変。
レンタルドレス屋さんは箱に入れたと言っているが、どこをどう探しても見当たりません。
とりあえずレンタルドレス屋に電話をしたものの担当者が不在の為に、話がつながらず埒が開かない。
とりあえず持ってきてもらうにも撮影時間まであと十五分。四谷からお台場までは間に合わない。
そのうちに花嫁さんの大きな瞳から大粒の涙が…
さて、どうしよう。
こういったケースではカメラマンが取り乱してはいけません。
花嫁さんには
「業者さんの入れ忘れはよくあることですから…」
と説明し、今までのこんな忘れ物やあんな忘れ物の事例を笑いながら話している間
新郎さんはホテルの衣装室に電話をして、今回の状況を説明し、グローブだけをお借りすることができました。
今回はホテルの一室でのお仕度でしたから、事なきを得ました。何かあれば大概のものはホテルから借りられますね。
どんな時も慌てず、騒がず冷静な判断が大切です。
というわけで、あとはタクシーに乗り込んで、ロケ会場に向かうだけですが、まだまだハプニングは続きます。