泊原発(後志管内泊村)の日本海沖に長さ約60キロにわたる大規模な海底活断層があるとの調査結果を、東洋大の渡辺満久教授(変動地形学)のグループがまとめた。21~23日に京都市で開く日本地震学会で発表する。
渡辺教授は7月、現地調査を行い、同管内神恵内村から泊村付近に至る海岸線に地殻変動による段丘を確認。その上で北海道電力が海底まで含めて実施した音波探査データと合わせて精査した。
その結果、積丹半島の北北西の海底から南南東に向け、陸地に沿う形で活断層が確認できたという。最新活動時期は6000年以内といい、原発耐震指針の評価対象(12万~13万年以内)になるとみられる。
この問題について、北電広報部は「活断層の存在は把握していないので、何とも言えない」とコメント。渡辺教授は「(北電の)調査がずさんで活断層を見逃していた可能性があるのではないか」と話している。
渡辺教授は活断層調査の専門家。08年5月に青森県六ケ所村の日本原燃原子燃料サイクル施設の直下に活断層があると発表した。【坂井友子】
毎日新聞 2009年10月15日 北海道朝刊