泊原発沖に活断層か 東洋大教授が学会発表へ北海道電力泊原発(泊村)の西約10キロの海底に、これまで確認されていない活断層が存在する可能性が高いとする研究結果を、東洋大の渡辺満久教授(変動地形学)らが14日までにまとめた。京都市で開かれる日本地震学会で23日、発表する。 断層の長さは推定約70キロで、マグニチュード(M)7・5以上の地震を起こす恐れがあるという。教授は「詳しく調査し、泊原発の耐震安全性評価をやり直すべきだ」と主張。北電は「内容を承知しておらずコメントできない。」としている。 教授は7月、泊原発近くの積丹半島西岸の海成段丘などを調査。約12万5千年前の海岸線が、泊村から北西に行くほど高くなり、約15キロ離れた神恵内村と30メートルほどの高低差があったという。 教授は「わずかな距離でこれだけの高低差は、活断層の存在がなければ説明が難しい。6千年前以降も活動し、半島の西側を持ち上げたとみられる」と指摘。 北電は2006年に改定された国の原発耐震指針に基づいて、泊原発周辺の断層などの評価を見直し、今年春までに1~3号機について「耐震安全性は確保されている」と国に報告。しかし、渡辺教授らが指摘する活断層は含まれていない。 【共同通信】
|