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裁判員判決、控訴の被告「素人に量刑判断ムリ」

10月17日3時12分配信 読売新聞

 現住建造物等放火罪などに問われ、さいたま地裁の裁判員裁判で懲役9年(求刑・懲役10年)の実刑判決を受け、東京高裁に控訴した古紙回収業玉上隆治被告(53)が16日、さいたま拘置支所で読売新聞の面会取材に応じ、「素人の裁判員に判断できるわけがない。裁判官だけでもう一度判断してもらいたい」と語った。

 控訴審は、裁判官のみで審理される。

 5日の地裁判決によると、玉上被告は4月24日、営業中の埼玉県新座市のパチンコ店にトラックで突っ込み、火炎瓶2個に火を付けて床などを焼損させた。判決を不服として、被告本人が13日付で控訴した。弁護側は「懲役4年が相当」と主張していた。

 取材に対し、玉上被告は「右も左も分からない裁判員に人が裁けるとは考えられない」と不信感を示し、「今回の判決が厳しいのかどうか、裁判官だけでもう一度確かめてもらいたい」と訴えた。

 また、「(量刑判断は)裁判員が入った影響が強いと思う。公判でうそは言っていないのに、主張が全く受け入れられなかった。自分が悪いことをしたのは承知しているが、厳しい」と話した。控訴審では、パチンコ店員の証言の誤りなどを訴えるとしている。

 この事件で裁判員を務めた男性(29)は、「確かに素人で法律は分からないが、みんな真剣に議論し、裁判官も含めて全員で判断した結果。いいかげんな判決ではない。裁判員のせいにするのは納得できない」と話している。

最終更新:10月17日3時12分

読売新聞

 

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