2009年10月16日

これでは被害者の家族は救われない

被害者が大学の後輩でもあることから、この事件には強い関心がありました。 


<引用開始>東京都八王子市の駅ビルで昨年7月、中央大の女子学生ら2人が死傷した無差別殺傷事件で、殺人などの罪に問われた菅野昭一被告(34)に、東京地裁立川支部は15日、求刑通り無期懲役の判決を言い渡した。 


事件は、秋葉原の無差別殺傷事件の翌月に発生。山崎裁判長は動機について「秋葉原のような大事件を起こせば両親が困るだろう、どれだけ仕事で苦しんだか両親に思い知らせてやりたいと考えたもので、筋違いであり誠に身勝手」と指摘した。


責任能力をめぐっては、裁判所が依頼した鑑定医が「知的障害があり、衝動性を抑える能力は一部減弱していたが、善悪を判断する能力はある程度保たれていた」と証言。検察側は、動機や生活ぶりから完全責任能力があったと主張、弁護側は知的障害を理由に刑を軽くするよう求めていた。
(共同通信)

<引用終了>

http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp0-20091015-555779.html

 

裁判長は「筋違いであり誠に身勝手」と本人だけの責任とし、知的障害者を残忍な犯行に及ばせた真因については言及していません。 


友愛主義の正反対の読売主義は、「私を見て、私に注目して」という利己主義に基づいています。秋葉原連続殺傷事件もこの事件も根っこは同じです。


これまでの日本社会は、「読売的エゴイズム容認主義」に基づいていたために、この事件のような自暴自棄の犯罪が起きたのです。 

この事件の背景に「読売的エゴイズム容認主義」があることを詳らかにしないと、無差別殺人事件の被害者やご家族が救われることはありません。