プルトニウム管理にミス 仏南部、解体途中の原子力施設【パリ共同】南フランス・カダラッシュにあるフランス原子力庁所管の解体途中の核施設で、貯蔵プルトニウムの量が記録上8キロとなっているのに、実際には22キロに達していたことが分かり、同国の原子力安全委員会は14日、解体作業の停止を命じた。 国際環境保護団体グリーンピースは「核施設で発生した最も深刻で、最も非難すべき不祥事の一つ」と批判。ボルロー・エコロジー相は「原子力の安全に関して透明性の確保は絶対だ」と徹底的な原因究明を指示した。 原子力庁によると、貯蔵プルトニウムの実際の量は今後精査していけば、最大で39キロに達する可能性がある。環境団体によると、記録になかったプルトニウムは核兵器5個を製造できる分量という。原子力安全委員会は、国際原子力事象評価尺度でレベル2(異常事象)にあたるとの評価を下した。 カダラッシュにはフランスの原子力研究機関が集中しており、日本など6カ国と欧州連合(EU)が進める国際熱核融合実験炉(ITER)計画の実験炉本体が建設されることになっている。 【共同通信】
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