【名護】名護市辺野古での座り込みが9日で2000日を迎えるのを前に、辺野古の「命を守る会」の代表として普天間飛行場移設に反対し、2007年に亡くなった金城祐治さん(享年72)の生涯を描いたドキュメンタリー映画「悼画 金城祐治さん-辺野古・『命を守る会』の根もとには-」を、同市のじんぶん企画(輿石正代表)が製作した。
輿石代表は「今の普天間県外移設の話も、辺野古の反対運動がなければなかったのでは。祐治さんは多くを語らない人だったが、存在そのものが力だった。人間『金城祐治』に迫った作品。多くの若者たちに見てほしい」と呼び掛けている。
映画は大阪で生まれた金城さんが、戦争体験や差別の経験から「戦争は駄目、沖縄への差別をこれ以上許してはいけない」との思いを持ったことを紹介。父親の死後36歳で沖縄に移り住み、バス会社で労働運動に携わり、63歳にして普天間移設の反対運動に入った過程を、本人や関係者へのインタビューも交えつぶさに描いている。
辺野古の座り込みが2000日を迎え、自身も反対運動にかかわってきた輿石さんは「助け合い、支え合って運動を続け、2000日を迎えたことは重みがある。その中にいた祐治さんの精神は、今も座り込みの人たちの心に生きている」と話した。DVDは1枚3000円で販売。売り上げの一部は辺野古テント村の活動資金として寄付される。問い合わせはじんぶん企画(電話)0980(53)6012。
(琉球新報)
2009年10月9日