MSN Japanのニュースサイトへようこそ。ここはニュース記事全文ページです。
[PR]

中国 都市部でも暴動頻発 失業や社会不安…当局への不満増大 (1/2ページ)

2008.11.10 22:33
このニュースのトピックス景気

 【北京=矢板明夫】中国南部の広東省深●(=土へんに川)市では7日、約2000人の民衆が警察庁舎に押しかけて警察車両に火を放つなどの暴動が起きた。最近の景気低迷で失業者が急増したこともあり、腐敗した地方政府や横暴な警察に対する民衆の不満はさらに増大。農村部を中心に起きていた暴動は今年になってから、都市部でも頻発する様相を呈している。社会不安への発展を恐れる当局は、失業対策を手厚くするなどして火消しに躍起となっているが、先行きは不透明な情勢だ。

 国営新華社通信などによると、暴動のきっかけとなったのは交通取り締まり中に起きた死亡事故だった。同市宝安区で7日、無免許でオートバイを運転していた男性(31)が、同市管理委員会が設置した検問所を突破した。男性を止めようとした職員の一人がトランシーバーを投げつけたところ、男性は街路灯に衝突して死亡した。遺族は「警察が人を殺した」として男性の遺体を警察庁舎に運び込み抗議。同日夜になると、やじ馬を含め約2000人の民衆が集まり、庁舎を包囲して投石するなど騒ぎは大きくなった。

 当局は遺族に一時金として20万元(約280万円)を支払うとともに、トランシーバーを投げつけた職員を拘束したことで、事態はようやく沈静化した。

 中国政府の統計によると、中国では昨年、農村部を中心に土地収用問題をめぐる暴動が約9万件発生したが、都市部は比較的に静かだった。しかし、失業者の急増や株価の低迷などの影響が都市部住民の生活を直撃したことで、当局への不満を爆発させる形の暴動や警察襲撃事件が都市部でも起きるようになった。

 上海では7月に、警察の不当捜査への報復で6人の警官が刺し殺される事件が起きた。犯人はその後、死刑判決を受けたが、インターネットでは、彼を「人民の英雄」と称賛する意見が数多く寄せられた。

[PR]
[PR]
PR
PR

PR

イザ!SANSPO.COMZAKZAKFuji Sankei BusinessiSANKEI EXPRESS
Copyright 2008 The Sankei Shimbun & Sankei Digital
このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。