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RedmineとXythosと私

2009 年 9 月 15 日 火曜日

皆さんお久しぶりです。

以前Redmineのインストール方法についてメモを掲載しましたが、弊社でも実際に運用を始めました。運用をはじめてそろそろ1か月、ルールも自然と出来上がり、今ではなくてはならないツールとして活躍しています。間違いなく生産性は上がりましたね。

Redmine、様々なサイトで紹介されておりますが、我々が最も優れていると思う点は使いやすいインターフェースにあります。商用フリー問わず、様々なIssue Tracking Systemが存在していますが、使いやすさという点では群を抜いているのではないでしょうか。ある程度の知識があれば比較的簡単にインストール出来るのがWEBツールのよいところですが、インストールしただけで実運用に発展しないケースは多々あるでしょう。Redmineのインターフェースはその障壁を取り除いてくれます。直観的に触れる構成で、利用するモジュールも柔軟に選べるところなどは秀逸ですね。

もう1つ優れているところは、Subversionとの連携や総合開発環境Eclipseとのコネクタが存在していて、それらが”まっとう”に動作すること。これによって開発者とサポート担当者、または管理者といった様々な役割の人間が1つのシステムを利用してパッケージ製品サポート、カスタマイズ開発・サポート、製品へのリクエスト管理などをどのレベルの人間でも簡単に参照することが可能になります。特にEclipseとRedmineをつなぐMylynを利用することで、開発者はEclipseからRedmineを操作することができるため、生産性に大きな違いが生まれたようです。他にも様々なプラグインがありますが、今後の発展に大いに期待しています。

ここで、弊社の利用方法をいくかご紹介します。

  • カスタマイズ開発案件におけるTODO管理(Subversionとの連携を実施)
  • Xythos Optional Toolsの開発・リクエスト管理
  • Xythos製品の不具合・リクエスト管理
  • 社内サーバ運用における定期メンテナンスJob管理

現在は、5人の技術メンバが社内のみで利用しているだけですが、ある程度ルール化がなされてきたため、利用方法の拡大も検討を行っています。例えば、Redmineではユーザ毎に利用言語を選択できるため、Xythos開発元であるUS Xythos社とのIssue管理にも利用できるのではないか、と考えております。(ただし、双方に管理システムがあるのは好ましくない為、より突っ込んだ議論が必要になりますけれど)

このように、Redmineを利用した業務については、今後もTipsなどを掲載できればと思っております。

さて、今のところ、Redmineに関する書籍は数が少なく、構築についてもインターネットを利用して情報を集めながら手探りで、ってケースがほとんどだと思います。そこで、弊社では実際に運用までを行っている経験を活かすため、小人数開発やパッケージサポートにおけるRedmine運用本を執筆したいと考えておりますので、出版社の皆さま、ご連絡をお待ちしております。

連絡先
03-5340-1603(弊社マーケティング担当まで)、xy_info@assistmicro.co.jp

プロジェクト管理ソフト”Redmine”構築メモ

2009 年 1 月 20 日 火曜日

久方ぶりのゆづです。

今回はフリーの高機能プロジェクト管理ソフトである”Redmine”を、CentOS5.2にインストールした際のメモを掲載します。また、SVNとの連携についても、サーバ内での処理のみ記述します。Redmine側の設定については、公式サイトをご覧ください。

<準備>
Apache、Ruby、MySQLがインストールされていない場合には、yumにより、あらかじめインストールしておきます。

  1. Apacheインストール
    # yum install httpd*
  2. Rubyインストール
    # yum install ruby*
  3. MySQLインストール
    # yum install mysql*

<MySQLの設定とDB作成>
テスト構築のためrootを利用していますが、当然のことながら、MySQLにRedmine用ユーザを作成することをお奨めします。

  1. MySQL起動
    # /etc/init.d/mysqld start
  2. rootへのパスワード設定
    # mysql -uroot
    mysql> set password for root@localhost=password(’som_password’);
  3. Redmine用DBの作成
    mysql> create database redmine default charset=’utf8′;
  4. MySQLの自動起動
    chkconfig –level 345 mysqld on

<Ruby On Railsのインストール>

  1. Yumrリポジトリへの追加
    # vi /etc/yum.repos.d/dlutter.repo
    [dlutter]
    name=Unsupported RHEL5 packages (lutter)
    baseurl=http://people.redhat.com/dlutter/yum/rhel/5/$basearch/
    enabled=0
    gpgcheck=0
  2. Ruby Gemsのインストール
    # yum –enablerepo=dlutter -y install rubygems.noarch
  3. Railsのインストール
    # gem install rails
    ※依存関係については全て”y”とする

<Redmineのインストール>

  1. Redmineモジュールの取得と展開
    # cd /usr/local
    # wget http://rubyforge.org/frs/download.php/48051/redmine-0.8.0_RC1.tar.gz
    # tar zxf redmine-0.8.0_RC1.tar.gz
    # mv redmine-0.8.0_RC1 redmine
    # chown -R apache:apache redmine
  2. 設定ファイルの変更
    # cd config/
    # cp database.yml.example database.yml
    # cp email.yml.example email.yml
    # vi database.yml
    <= production / MySQL部分を編集
    # vi email.yml
    <= production部分を変更、SMTP認証を利用しない場合は認証部分をコメントアウト
  3. MySQLの起動判定部分を編集
    # vi vendor/rails/activerecord/lib/active_record/vendor/mysql.rb
    <= mysql.sockのパスを合わせる、rpmで入れた場合は”/var/lib/mysql/mysql.sock”
  4. DB作成と初期データ登録
    # rake db:migrate RAILS_ENV=”production”
    # rake load_default_data RAILS_ENV=”production”

<PassengerによるApache連携>
下記はサーバをRedmine用として構築する場合の設定です。他のコンテンツと共用して同一のサーバを利用する場合には、AliasディレクティブやVirtualHostなどをご利用ください。

  1. Passengerのインストール
    # gem install passenger
    ※依存関係については全て”y”とする
    # passenger-install-apache2-module
    ※依存関係のエラーが出たら、画面に従って必要なものをインストール
    ※最後に表示されるメッセージをメモしておくこと
  2. Passenger用の設定ファイルを作成
    # vi /etc/httpd/conf.d/passenger.conf
    LoadModule Passenger_module /usr/lib/ruby/gems/1.8/gems/passenger-2.0.6/ext/apache2/mod_passenger.so
    PassengerRoot /usr/lib/ruby/gems/1.8/gems/passenger-2.0.6
    PassengerRuby /usr/bin/ruby
  3. Apacheの設定変更
    # vi /etc/httpd/conf/httpd.conf

    DocumentRoot “/usr/local/redmine/public”
    <Directory “/usr/local/redmine/public”>
        …
        Options Indexes FollowSymLinks +ExecCGI
        AllowOverride All
        …
    </Directory>

    AddHandler cgi-script .cgi
  4. Redmine側の準備
    # cd /usr/local/redmine/public/
    # cp -p dispatch.cgi.example dispatch.cgi
    # vi dispatch.cgi
    <= Rubyのパス確認
    # vi public/.htaccess
    <= AddHandlerとOptions部分をコメントアウト
  5. ディレクトリのパーミッションを変更
    # cd ..
    # chmod -R 777 log
    # chmod -R 777 tmp
  6. Apache再起動
    # /etc/init.d/httpd restart

<SVNの準備>
SVN側でSSLを利用しており、自己証明書の場合にはあらかじめ証明書を受け入れておく必要があります。

  1. 自己証明書を受け入れる# svn –username redmine list https://SVN_ADDR/
    <= 表示される質問に、”常に信頼する”を選択
  2. ApacheユーザのホームディレクトリにSVN関連情報をコピー
    # cp -r ~/.subversion /var/www/
    # cd /var/www
    # chown -R apache:apache .subversion/
  3. SVNからのチェックアウトをcronに設定
    */30 * * * * cd /usr/local/redmine && ruby script/runner “Repository.fetch_changesets” -e production

あとはブラウザからセットアップしたサーバにアクセスすれば、Redmineのトップページが表示されます。

(参考図書)
入門Redmine Linux/Windows対応