ここから本文エリア

現在位置:asahi.comマイタウン静岡> 記事

参院補選告示・4氏、「新政権後」問う

2009年10月09日

 7月の知事選に立候補した坂本由紀子前参議院議員の辞職に伴う参議院静岡選挙区の補欠選挙(被選挙数1)が8日告示された。民主、自民、共産、幸福実現から新顔4人が立候補を届け出た。歴史的な政権交代後、最初の国政選挙は、動き出した鳩山新政権の今後を占う選挙戦として全国的な注目を集めている。各候補は台風一過の街に出て、有権者に支持を訴えた。


 共産党公認の平賀高成氏は午前10時過ぎから、静岡市葵区片羽町で第一声をあげた。台風一過の青空の下、「今回は、今の政治を前に進めるために大事な選挙」と強調。後期高齢者医療制度の廃止や労働者派遣法の抜本改正などを訴えた。正午からは同区呉服町で約50人の支持者らを前に演説。佐々木憲昭衆院議員や県議らが応援に駆けつけた。その後は、静岡市内数カ所を遊説して回った。

 民主党公認の土田博和氏は、午前10時から静岡市葵区のホテルで出陣式を開いた。台風の影響で登壇が予定されていた菅直人副総理の姿は無かったが、選対本部長の細野豪志衆院議員ら県内選出の国会議員8人が集まり、応援のマイクを握った。

 細野氏は「自民党の巻き返しはこれから。全力でやってくる」と切り出し、「絶対に負けてはいけない。まさに鳩山政権の船出、政権の今後を大きく左右する重大な選挙」と強調した。

 自民党公認の岩井茂樹氏は午前8時半から、静岡市葵区の選挙事務所で県議や事務所スタッフら約50人で出陣式を開いた。党本部から大島理森幹事長や尾辻秀久参院議員会長が駆けつけた。

 台風のため、JR静岡駅前での街頭演説は動員をかけずに臨んだ。大島幹事長は「私どもに雨も風も向かっている。だからこそ価値ある戦い」と強調。民主政権を「どう景気回復するのか明確でない」などと批判した。

 幸福実現党が公認する矢内筆勝氏は、静岡市内での出陣式後、県内を遊説した。


■平賀高成 55 共新

 後期高齢者医療制度の廃止は待ったなし。労働者派遣法の抜本的改正や高校授業料の無料化はただちに行わなければならない。障害者自立支援法の応益負担も廃止するべきだ。

 今、国民の声で政治を動かす時代が始まった。鳩山内閣の政治をさらに前に進めることは重要だが、国民にとって悪いことをしようとする時は共産党が防波堤の役割を果たす。高速料金の無料化よりもお年寄りや子どもの医療費無料化こそ最優先。民主党は4年後から消費税増税すると言うが、きっぱりと反対する。そして、民主党が聖域にしている軍事費や米軍への思いやり予算にメスを入れ、大企業などへの減税を改めると、合わせて12兆円の財源を造ることができる。

 自民党が続けてきた大企業、軍事同盟中心の政治を根本から改め、国民が主人公の政治を行うことが大切。共産党を伸ばすことが、その道をさらに大きく広げる。

■土田博和 59 民新

 今、医療、介護、福祉の危機が叫ばれている。日本の大動脈、東海道沿線ですら医師が去っていく。なぜか。一つに医療費の抑制政策がある。どうしたら解決できるか。医師は医学部に入ると6年制。1人前になるのに6年10年かかる。誰でも入れる4年制のメディカルスクールを静岡の地で産声を上げさせたい。

 日本の再生には、まず雇用の確保。医療、介護、育児、教育の現場に人材を大きくシフトすべきだ。30年間医療現場にいた者として、民主党の医療、介護、福祉政策に私の力を利用して欲しい。県民、国民が医療と介護を身近に考えられるようにがんばる。

 民主党が政権を取ったのは若い議員の教育のおかげ。受験勉強一本やりでなく、自由に子どもが夢を語る世の中にすることが、今問題のうつ病患者や自殺者の増加を救う。将来の日本を背負う若者の教育の再生も訴えていく。民主党の政策を大きく離陸させるように一生懸命がんばる。

■岩井茂樹 41 自新

 私は大学院で土木工学、防災、環境を学んできた。身長183センチ、体重83キロ、足のサイズ29センチ。体力には自信がある。

 今、自民党には新しい力が必要だ。国民の幸せは決して政治と無関係ではないと思っている。本来政治は国民に寄り添い温かい目で国民目線で行われるべきものだが、そんな政治が行われてきたか疑問だ。だから今が変えるチャンス。選挙戦を通して新しい息吹を吹き込み、政治をあるべき姿に取り戻す。

 私の政治信条は、共感をうむ政治が必要だということ。地域の考えが国政に反映できるように粉骨砕身頑張る。

 歴史、伝統、文化を生かした輝く地域づくりを行う。静岡県は食文化がすばらしい。世界の富士山すばらしい。そんな観光資源をもっと生かし、都心部と地域の懸け橋となって、ヒト、モノ、情報の交流を図り、地域経済を活性化させたい。若さとチャレンジ精神で挑む。

PR情報
朝日新聞購読のご案内

ここから広告です

広告終わり

マイタウン地域情報

ここから広告です

広告終わり