【300】ドン小西、ファーストレディのファッションを本音で斬る![2009/10/07]
ニューヨークに降り立って、世界が注目し、話題になったファッション。しかし、ミリタリールックのスタンドカラー、流行りのパフスリーブ、そして黒白のモノトーンと、トレンド満載。また、下に履いているバルーン型スカートと...
(Photo:アフロ)
9月末は皆さんも見たと思うが、朝から晩までTVをつければ鳩山首相と幸夫人の初外交。訪米の話題で大変だった。
僕の方にも、スッキリ! はもちろん、めざましテレビ、ミヤネ屋、ニューススクランブル、サンデープロジェクトといった数々のTV、それから東スポからはじまって女性週刊誌、あともろもろの取材で大忙しだった。幸夫人のおかげで大繁盛!? しかし、なんとも微妙な気持ちだったのも事実。
驚いたのはさあー、どのTVや新聞、雑誌でも、僕が思ったままをしゃべった事は全部カットされて、都合のいいように編集されてたって事だよ。
インタビュアーに、「まわりからは、ステキだったって意見がありましたけど」って言われて、「まあ、基本的にはダサくはないよ! おしゃれだと思うんですけど……。しかしさぁ」って本音で思った事をズバズバと答えてたんだが、使われたのは「おしゃれでステキ」の頭の部分だけだったりね。
政治力っつーか、圧力がかかったんだろう……。それか新政権だけに、ネガティブにいくよりはポジティブに前向きに報道した方がいいという、メディアの配慮!?かもしれないけど、メディアってホント怖いね。生まれて初めてこんな経験しちゃったよ。
でも、この連載では事実は事実として、僕の思った事はハッキリと伝えとかなきゃって思ってるからね。本音で言う事にする。
専門家の僕だから言える事なんだけど、まず、羽田を出発してニューヨークに降り立った時の洋服にはビックリした。まあ、流行りのミリタリー調のジャケットをモノトーンで無難にまとめたものの、下に履いてたのがバルーンスカートだったんだ。
日本人学校かなんかを訪問した時も黒のバルーンのスカートで、上に着てたのはテーラードのジャケット。しかしそれは、なんとゴールドのサテンのピッカピカだった。T.P.O.をわきまえているようでいて一番ハズしてたのが、この時だったよ(汗)。
さすがに彼女は元タカラジェンヌだけあって、どんな場でも、人前で笑顔で立ち振る舞える事ができるんだな。歌うエンターテインメントであり、そして英語も堪能。そんな社交上手の彼女なんだから、あえて過剰な服で私! 私! って、でしゃばるんではなく、ここはシンプルに上質な素材で、体に合うようキレイに仕立てられた洋服で十分だったんじゃないかね。
まっ、いずれにしても、これまでの控えめな歴代のファーストレディのイメージとは違って、今までにないタイプのファーストレディだよ。うっかりすると夫の一歩も二歩も前に出ちゃうタイプ!?だって気がする。
確かに外交としては、首相である夫とともに世界デビュー大成功、なんていうふうにも言われているけど、日本がこれから変わるって一般の人が固唾を飲んで見守ってるっている時だっていうのに、今回の浮世離れした首相夫妻のファッションには、どうなんだろうって心配しちゃうよな。
ファッションは生きざまだって、この連載で何回も言ってるけど、流行ってるもんを全部ぶっこんじゃいました。トレンド満載ですっていうでしゃばり服は、見方によっちゃ、軽薄に見えちゃったのが残念だった。あれを今の時代にどう見るかだよ。
福祉であるとか年金であるとか、教育もしかり、少子化の問題もしかり、国民の痛みっつーのは分かってんのかなぁってね。華々しい外交デビューの夫人のファッションチェックをしながら、そんな事を考えさせられた1週間だった。
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