2009年10月7日 20時29分更新
中国電力がブイを設置したことについて、原発建設の反対活動を続けてきた地元の住民などからは憤りの声が上がっています。
ブイが置かれていた平生町の港では、先月10日から、地元の祝島の住民など原発建設に反対する人たちが海上に漁船を並べたり、現地に泊まり込むなどして反対活動を続けてきました。
7日も、午前中、祝島の漁船およそ20隻のほか、10隻ほどのカヌーが海に出て警戒を続けていたということですが、中国電力が別のブイを設置したという知らせを受けた午後からは、現場に漁船やカヌーの姿はありませんでした。港では、動かされていないままのブイをじっと見つめたり、ため息をつきながら岸壁に立ちつくす人たちの姿が見られました。
地元の2市4町でつくる反原発議員連盟の会長を務めている小中進さんは、「今回のような姑息な手段で事業を進めようとしている中国電力に怒りを感じている。
原発を建ててほしくないという思いがより大きくなった」と話していました。
また、原発に反対する地元住民グループの代表を務める山戸貞夫さんは「工事の着手期限をクリアするために使ったこそくな手段で、怒りを通りこして、しらけている。中国電力は、だましだまし作業を進めるというこれまでの歴史をまた積み重ねた。
ブイはまだすべて設置されておらず、これからもあらゆる手段を使って反対活動を続けていきたい」と話していました。