医師や有識者が医療や福祉の問題を検討する「県地域医療等対策協議会」(会長・吉田修県立医大特別顧問)の会合が2日、奈良市の県文化会館であった。荒井正吾知事は、救急搬送や医師不足対策を盛り込んだ「県地域医療再生計画案」を示し、「高度医療拠点病院を中心に医師や看護師を集め、各公立病院に医師を派遣する仕組みを作った。全国的にも珍しい構想」と説明した。
委員からは「橿原市にある県立医大付属病院を拡充しても南和のへき地医療対策にはならないのでは」などの意見が出された。県側は「へき地対策は別途考えないといけない」などと答えた。
また、荒井知事は県立医大の学研高山第2工区(生駒市)への移転構想についても説明。対策協議会副会長の吉岡章・同大学長は終了後に報道陣に「県立医大の発展のため前向きに議論していきたい」と述べた。【阿部亮介】
毎日新聞 2009年10月3日 地方版