株主の皆様へ
私は、取締役会の見解に対して、各事項に反論文を書くつもりはありませんでした。しかしながら、周囲から古川監査役として反論をすべきではないかとの意見をいただきました。そこで、株主の皆様が適切に議決権を行使できるような情報を提供するという観点から、トライアイズ取締役会の見解に対する私の見解を掲載することにいたしました。長文ではありますが、株主の皆様には是非お読み頂きたいと思います。
上記私の意見中で引用している音声ファイルです。音声開示の趣旨は、上記私の意見をご一読頂ければと存じます
【2009/02/25 取締役会後のやり取り 音声】
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※この音声データには池田均氏の取締役報酬額の金額について発言した部分がありましたので、池田氏のプライバシー保護の観点からその報酬額の金額の部分を消音しております。それ以外は一切消音しておりません。
各質問をクリックすると回答が表示されます。
Q1.どうして、こんな会社に入ったのか?
私は、東京銀行(現 三菱東京UFJ銀行)から、1985年8月に山一證券に出向し、本部研修を経て、12月より山一證券の香港現地法人に出向しました。当時の東京銀行と山一證券は様々な分野、特に国際分野で人事交流が盛んであり、私も、当時山一證券の海外店舗で最もアクティブかつ収益力のあった香港現地法人に派遣されたのでした。池田氏は、そこにいたのであり、それ以来の知人です。2007年8月に池田氏より、中国の会社の買収を進めており、買収後社長として行ってくれないかとの話がありました。私は、中国ビジネスの難しさを様々な人から聞いており、中国ビジネス経験は無く、中国語も出来ない私が行っても役に立てないと断りましたが、その後も熱心な誘いがありました。最終的に、「本件が中国側から騙されていたとなったら、取締役は皆辞めるつもりで、社運を賭けてやっている」と聞かされ、熱意に負けて応諾し、2007年12月に入社しました。しかし、その2週間後に、やはり騙されていたと分った次第であり、中国行きは無くなりました。次々と辞めてしまう為、経理部長が長らくいない状況が続いており、経理業務の状況を心配していた私が、部長となる結果となりました。
Q2.どうして、監査役になったのか?
昨年2008年2月5日に、私は突然、池田氏より「常勤監査役になってくれ」との要請を受けました。
その前年、2007年4月に監査役会は池田氏が社長として不適格であるとして退任要求を行いました。それに腹を立て当時の前常勤監査役を辞任させるべく画策していた池田氏は、元取締役であったある人物を当てるつもりでしたが、監査役会からその人物を拒否され、私に振って来たのです。私は、断りましたが「信頼の置ける人に監査役をやってもらいたい」と言い、「無理強いはしないから、一晩考えてくれ。」と言います。一晩考えて2月6日朝に断りに行ったところ、「駄目ですよ。断れませんよ。朝会(経営会議)で全員一致で決まったから。」と言い、結局押し切られてしまいました。前常勤監査役は、人工透析を受けるなど体力的に相当弱っておられ、池田氏らによる暴言に耐えられず、「真剣に監査役業務を行う人が後任者になるのなら辞任する」とのことで、私との面談の結果、応諾されました。2月8日には、早速監査役会全員との面談があり、了承され、3月26日の株主総会で選任されました。
私は、この会社の置かれた情況や、経営実態からすると、困難な仕事になることを予想しましたが、これも運命と思い、職責は果たそうと決意しました。
Q3.どうして、辞めなかったのか?
上記の通り、池田氏とは25年来の知人であり、同氏の純粋な側面も承知していました。香港以来、同氏が東京三菱銀行グループ傘下の証券会社の社員になって同じグループ内にいたこともある等の接点もありました。トライアイズ(旧社名ドリームテクノロジーズ)には、池田氏が同社に入社した直後に、村上ファンドが払い込んだ97億円もの現金がありました。そして、自分が社長になり自分の意のままになる役員だけで回りを固めることにより、人が変わってしまいました。それでも、彼は時々正気になり、「古川さん、人間、物欲には限りがありませんね。もう嫌になりました。」などと言うこともありました。人間は、皆、良い心と、悪い心を持ち合わせており、結局、弱いものですから、悪い心が噴出することがあります。私は、池田氏は、そういう状況であり、何とか救いたいと思いました。昨年3月の監査役就任直後の監査役会への対応を見れば、即辞任された新任監査役N氏(公認会計士)と同時に辞めるのが普通です。しかし、私は、池田氏を何とかまともな世界に戻したいと思い、池田氏に対して「こういう経営姿勢を続けると会社は破綻し、あなた自身も破滅するからまともにやりましょう。」と、何度も心から助言して来ました。残念ながら、「これは俺の会社だ。俺が正義だ。」と机を叩いて怒鳴る同氏には全く通じない結果になりました。
もう一つは、昨年3月に一緒に就任した監査役H氏の存在がありました。同氏は、海外赴任から帰国しての感想として「日本には、倫理観の欠如から来る不正義が蔓延している。」と言い、昨年4月の監査役N氏の辞任の経緯、取締役会の運営や、経営実態を見て、相当な怒りを持っておられました。昨年11月の3社の買収にも「何で、今のタイミングでこんな会社を買うんだ?」と、呆れておられました。私にも、何度も「次回の取締役会では机をひっくり返して意見してやる。」等、経営陣を激しく非難しておられました。私に法的措置をとる様求め、一緒に弁護士の所(町の法律相談)に行ったこともありました。同氏がいるからには、監査役会としては、正しい結論が出せると思い、彼の存在が私の心の支えにもなっていました。しかし、今年になり経営陣は、取締役や執行役員が一人一人面談して、同氏の取り込みにかかりました。私は同氏に、経営陣だけでなく、辞めさせられた人や子会社で苦しい思いをしている人等の話も聞かないと正しい判断が出来ないと言いましたが、無視されました。経営陣からの脅しもあり、結果的に、同氏は私を常勤監査役から引きずり降ろし、私の解任決議案にまで賛成して、辞任してしまいました。同氏の存在とその励ましがあればこそ、昨年を通じて経営陣の恫喝・罵倒にも耐えましたが、そのH氏がこういう結果になってしまいました。人間とは弱いものです。この事件を通じて最も悲しい出来事の一つです。
Q4.どうして、この様な行動をしたのか?
勿論、株主の皆様から負託された監査役の職責を果たすというのが、まず最初の理由です。日本人の一人一人が、法律に従って、その与えられた職責を実行すれば、この様な不正の蔓延する日本にはならないでしょう。私は「一隅を照らす」を信条として生きて来ましたので、自分の職責を果たさず、自分の出来る範囲内のこともせずに、辞任することは出来ませんでした。吉田松陰先生の
「かくすればかくなると知りながら、已むに已まれぬ大和魂」
の歌も、私が行動を起す時の支えとなりました。
また、トライアイズ内、子会社において、経営陣の意に沿わない人がどんどん辞めさせられたり、辞職に追い込まれたりしているのを見て、この人達を救わなければならないと思いました。97億円あった現金も、野放図な資金運用と、後先を考えない子会社買収により、どんどん減少しており、企業価値は日々減少していました。ここで、誰かが、これを止めないといけないと思い行動した次第です。
Q5.鳥飼総合法律事務所を選んだ理由は何か?
昨年3月、監査役に就任した直後インターネット上で鳥飼重和先生の『近づく「監査役が目覚める日」』(2007年9月12日フジサンケイビジネスアイ)という記事を拝読し大変感銘を受け、すぐに先生の「豊潤なる企業」を読み、「内部統制の真実は企業理念を実現すること」とされる鳥飼先生の主張に大変共感を覚えました。その後、様々な経緯を経て、監査報告書を書く時期が近づきました。町の法律相談等で相談しても、会社法の専門家で無い為、要領を得ず、「辞任するしかない。」等のアドバイスであり、失望しました。しかし、私は監査役として1年で最も大事な「監査報告書」作成を前に、辞任と言ういい加減な対応は出来ませんでした。
日本監査役協会への入会問題は、N監査役が経営陣が約束を守らないとして辞任する理由の一つにもなったものであり、池田氏は、会社としては、全く意味が無いので入らないとの姿勢でした。私は審査を受けて昨年12月より個人会員として入会させて頂きました。
そして同協会にご紹介頂いた弁護士の助言を受けた結果、経営陣に質問・要請書を提出し、改善が見られないのであれば、真の経営実態を書こうと決意したのです。その動きを始めたところ、経営陣は異常行動をエスカレートさせ、2009年3月の定時総会で私を「監査役から解任してやる」と言い出しました。私は、鳥飼先生のご著書「内部統制時代の役員責任」も読ませて頂き、いっそう感銘を受けていました。そこで、私は最後の砦と位置づけていた鳥飼先生に思い切って手紙を書きましたところ、すぐにご連絡を頂き、面談して頂けました。鳥飼先生からは、私が個人的には何もメリットがないこと、大変辛い状況になるであろうこともご説明頂きました。私が「職責を果たしたい」と覚悟を示したところ、最終的に受任して頂き、現在に至ります。鳥飼事務所の多くの弁護士が力を貸して下さり、感謝に堪えません。
Q6.会社は監査役として監査活動をしなかったと言っているが?
私が監査役就任直後から、監査役協会の監査基準等に照らして会社の状況を見ましたところ、全くその基準から外れていることを認識しました。細部の問題では無く、すべてが基準を満たしていないと言っていいほどのひどい状態でした。金融商品取引法の内部統制の42項目のチェック項目の観点でチェックしても、ほとんどが不合格の状況でした。
池田氏からは、「監査役といっても日常的には何もすることは無いのだから、金融商品取引法の内部統制体制の構築をやってくれ」と、依頼されました。勿論、それは業務を執行する人の仕事であり、監査役の仕事では無いということは承知していました。しかし、監査役としてチェックだけして改善を求めたところで、それが実施される筈も無く、内部統制体制構築の出来る人材もいないことは明白でしたので、私は、少しでも会社に貢献しようと「案」を提出するために日々大変な努力を行いました。社内規程も2001年の上場時に形だけ整える為に制定されたものがあるだけで、ほとんど改定もされず、会社の実態には合っていないものばかりでした。会社法上の内部統制体制をしっかり実施していると開示しているにも拘わらず、そこでうたっているコンプライアンス体制、リスク管理体制を支える規程すら備えておらず、連結決算を行っているのに連結決算規程も無いという状況でした。私は、随分苦労して50以上の規程を作成し、その他マニュアルや、内部統制上の業務記述書、リスクコントロールマトリクス等も作成しました。こうして、監査役監査を行うに当たり、一つ一つ合格になる様な体制を作って行ったのです。それは監査役の仕事では無いと拒否することは簡単でしょうが、そのような態度は良い会社にして行こうという前向きな姿勢ではありませんし、経営陣と即、対立状況になったことは明らかです。現在、経営陣が内部統制体制構築は順調と発表し作成済みとしている書類のかなりの部分は私が作成した「案」が基本になっている筈です。しかし、書類を作るだけでは、監査は合格には出来ませんので、経営陣に対して丁寧に改善を求めました。しかし、それが、ことごとく恫喝・罵倒の対象になったのです。
私が監査役として様々な社内書類を見ようとすると、「動きが怪しい。」等と言われて脅しを受け、会計監査人との面談に赴きますと、「何しに行った。会計士に余計なこと言うんじゃねぇ!」等と言われる毎日でした。そして、途中からは書類のある場所に鍵をかけて私がその書類にアクセス出来ない様にし、2008年12月からは子会社のアイエヌエーに追いやってさらに本社書類や情報からの隔離を図りました。経営陣は「監査役として古川に書類を見る様に依頼しても見て貰えなかった。」等、様々なところで言ったり書いたりしていますが、よく言えるものだと思います。
Q7 株主総会でテープを流そうとした理由?<
録音内容の音声ファイル付き>
私は、監査役としての監査を進める過程で、実に様々な脅迫・恫喝を受けました。身の危険を感ずることもしばしばありました。
池田氏が、「オメー、自己破産して、家族全員首くくらしてやるよ。ばか、死ねよ。」(2009年2月25日取締役会)と罵倒する等、極めて異常な状況が続きました。
私への恫喝・罵倒だけならまだしも、家族の身の危険も感じる状況となりましたので、家族会議を開いて意見を求めましたところ妻子が「正義を貫いて下さい。自分達は大丈夫です。」と言ってくれましたので、覚悟を固めました。支援してくれる人々からは、彼らの費用負担でプロの警護をつけるとの申入れもありました。それらの実態を知って頂きたく、3月の株主総会で音声を流そうとしたのです。池田氏が議長席を離れて私の背後からしがみついて必死に止めたのは、それを皆様に聞かれてしまうと池田氏の普段の言動の実態が株主に判ってしまうからです。
事の真偽を明らかにする為に、私としてはこのような手段を行使することは全く本意ではありませんが、ここに、2009年2月25日取締役会における録音音声を一部公開させて頂きます。尚、この日の罵倒は20分以上続き、またこの日だけに留まらないことを申し添えます。
Q8.何故、音声データがあるのか?
経営陣は、昔から取締役会、監査役会や、全ての重要な面談の録音をとり、自分達の都合の良い部分だけを取り出して相手にぶつけることをやって来ました。私も入社直後から、買収先の中国人との面談等において、ICレコーダーを渡され録音させられました。私の監査役就任前から、経営陣は監査役との面談時には必ず録音を行っていました。相手が録音していることが分かっている場合は自分も録音しておくというのは、自己防衛上の鉄則であると、法律関係の書物にも書かれています。そこで、私も止むを得ず録音を行った訳です。私は、そういうマニアではありませんし、そんなことは普通は決してやりません。
Q9.いろいろ言っているが、何が一番の問題か?
池田氏は、この会社は自分のものであり、自分が正義だとの認識であり、異論を吐く人間を全て排除して来ました。毎年大赤字を出し、株価も大暴落しているにも拘わらず、経営陣は、従業員とは全くレベルの違う高額報酬状態を維持する為の運命共同体になっています。彼らの経営に違法性が無いのなら致し方無いのでしょうが、私及び弁護士さん達は違法性が極めて高いと認識しています。企業価値は減少し続けており、従業員は苦しみ、顧客は迷惑を被り、そして最終的に会社にどういう運命がやって来るかを、株主の皆様に考えて頂きたいと思います。
Q10.何故、費用請求訴訟を起しているのか?
これまでのところ、鳥飼総合法律事務所には、一銭の報酬もお支払いしておりません。10人にものぼる弁護士さん達の8ヶ月間の業務量は、膨大なものとなっております。
膨大な作業量になっていますのは、経営陣は監査をさせず資料を出さないのですから、必要な資料が入手出来ず、膨大な側面的資料や、音声データ等の証拠を分析するしか無い状態であることが一つの理由です。また、経営陣は訴訟で負けることを回避する為、3月の解任決議案差し止め請求では、直前になって裁判所の勧告を受けて解任議案を取下げ、今回は臨時株主総会を招集して再び解任議案を持ち出す等、様々な手段を次々と弄する為、その対応が大変な為です。
一般の方々からは、なかなかご理解頂けないかも知れませんが、会社法では監査役が職務を果たすために必要とした費用は会社が支払うことになっています。また、トライアイズも監査役が監査業務を実効的に行えるための体制を整えていると正式に開示しています。通常、監査役は法律の専門家ではありませんので、有事の際には弁護士の助力を得ることは当然であり、そうでなければまともな監査は行えません。ですから、監査役がその職責を果たすために弁護士を活用し、その費用を会社に対し請求するのは当然のことなのです。そして、会社がこの費用を支払わない場合には、会社に対し支払いを求めて提訴するしかありません。
経営陣は、監査役と弁護士事務所が結託して会社の潤沢な現金を狙い、訴訟を起しているなどと言っていますが、とんでも無い誹謗中傷です。また、この費用は、違法行為を行った取締役個々人に後日請求することにより取り戻せますので、株主の皆様にご迷惑はおかけしないことをお伝えしておきます。
株式会社トライアイズの、平成21年7月15日付「株主総会決議取消訴訟に対する対応方針に関するお知らせ」(会社のIR)に記載されている会社側の報道に関して、以下に、私が把握している限りの真実を記載します。
1.会社の監査妨害体質と私に職務懈怠がないことについて
会社のIRでは、私が監査役としての職務懈怠の状況にあったと述べていますが、真実は、私は監査役としての職務を全うしようと努力してきたにもかかわらず、会社側から様々な妨害を受け、監査役としての行動が制約されてきたのです。
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2.会社が監査役解任議案を提案しそれを取り下げた背景、および私が弁護士に相談した経緯について
会社のIRでは、私が監査役として不適任であるから監査役解任議案を提出したと述べていますが、真実は、取締役らの違法性の疑われる行為等について意見を述べる私を会社から追い出したかったものと思われます。
また、会社は、この監査役解任議案を取り下げた理由について単に手続的問題があったからという説明をしていますが(3月24日付IRリリース)、実際は、私が提起した違法行為差し止めの仮処分の申し立てに対して裁判所が決定を下してしまうと、私に対する会社の様々な監査妨害などの事情が明らかとなってしまい不利であると考えたことが理由であると思われます。
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3.私が株主総会決議取消訴訟を提起したことが監査役の地位の濫用などではないことについて
会社のIRでは、私が「監査役としての地位を濫用」していると述べていますが、私は、会社からの監査妨害行為に抵抗しつつ、会社法に定められた監査役の義務を全うしようとしているだけです。会社側は、弁護士費用が云々という理由も述べていますが、本当に私の訴訟提起が「監査役としての地位の濫用」であるならば、そのような行為に要した弁護士費用を会社が負担する必要はありません。
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4.株主総会決議取消訴訟の提起以外には現実的な解決方法がなかったことについて
会社のIRは、今回の株主総会決議取消訴訟の提起について、「事前に会社に相談してくれれば、会社内部の議論を通じて、訴訟以外の解決が図れたはずだ」という趣旨を述べていますが、現実的にはそのような解決を図ることはほぼ不可能であったと思います。
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5.株主総会決議取消訴訟における私の主張には十分な理由があることについて
会社のIRは、私の主張には理由がないとの判断を示しておりますが、3月25日の株主総会は、会社法が株主を保護するために規定する種々の手続きに違反しており、明らかに違法なものです。
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6.私が弁護士報酬を請求していることが会社の負担になってしまうという会社の主張について
会社が負担する弁護士費用は、裁判所が「監査役の職務の執行に関する」費用と認める範囲に限定されます。また、今回のように、そもそも取締役の違法行為が原因となって弁護士費用を会社が負担することとなった場合、会社はその費用をそのような違法行為を行った取締役に対して損害賠償として請求できます。弁護士費用の請求をされると会社に損害が生じるから臨時株主総会をするのだという会社のIRの主張は一見理屈が通っていそうですが、実は論理的に破綻しているように思います。
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7.臨時株主総会を開催することは取締役の責任を曖昧にしてしまうことについて
会社のIRは、臨時株主総会を開催して株主総会決議取消訴訟を打ち切りにすることが、会社ひいては株主にとって有益であるかのように述べていますが、実は取締役の責任の有無を曖昧にしてしまうという問題を内包しています。
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8.私が監査役を辞任しない理由について
私が監査役にとどまり、株主総会の決議取消訴訟に勝訴したとしても、私個人には何のメリットもないのであって、私が私利私欲からこのような活動を続けているものではありません。トライアイズの2万人を超える株主の皆様の利益のため、経営陣の圧力に屈せず、監査役に踏みとどまらせて頂いています。
私個人の力は全く微力ではありますが、一人の監査役がこうして声を上げることで、少しは他の会社の監査役の皆さんにも勇気が生まれ、やがては日本の監査役制度がうまく機能して行く流れに繋がるのであれば、それは望外の喜びです。
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PDFファイル (97KB)
株式会社トライアイズは、平成21年7月15日付けで「株主総会決議取消訴訟に対する対応方針に関するお知らせ」を発表いたしました。
しかしながら、この発表には事実に基づかない主張が含まれています。
私は、トライアイズ監査役として、株主の皆様、関係者の皆様にトライアイズの経営に関する真実についてお知らせする義務があります。しかし、もともと監査役の情報発信手段は限られている上、3月25日のトライアイズ株主総会では、株主総会参考書類に付記するように求めた私の監査報告書の内容が付記されない等、その限られた手段さえ機能しない状況となっております。
そこでやむなく、皆様にお知らせすべき情報を開示すべく、当ホームページを開設した次第です。
皆様におかれましては、内容をご覧いただき、トライアイズの健全なコーポレート・ガバナンスの確保のためご協力をいただければ幸いです。
平成21年8月4日
株式会社トライアイズ監査役 古 川 孝 宏
トライアイズ経営陣は、平成21年8月17日付の会社IRにて、ある株主様からなされた、監査役としての私の解任を内容とする株主提案権の行使について、取締役会が賛同する旨を決議した旨を発表し、さらに、平成21年8月28日付けで、この株主提案による議案を、会社提案の議案として追加する旨のリリースを行いました。これらのリリースの中で会社は、私の解任議案に関する経営陣の意見を一方的に表明しています。
そこで、株主の皆様方に真実をお伝えするという監査役の職責を全うするために、この私に関する解任議案について、私から若干の説明をさせて頂きたいと存じます。
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PDFファイル(112KB)
<参考>