中学生の時、車にはねられ後ろ脚を骨折した子犬を拾い、動物病院へ連れて行ったことがある。獣医はこう言った。「この犬を飼うなら手術をします。飼わないならば、治療しても野良犬になるだけ。このまま保健所へ連れて行きます」
動物を飼うことは、命を預かる責任を負うことだと強く感じた。子犬は、今では15歳の老犬になった。責任の重さの分、苦労も多かったが、それ以上に楽しみや喜びを彼からもらったと思う。
奈良市は、責任を持って飼う意識付けのため、10月から飼い主が保健所へペットを持ち込んだ場合、一匹につき3000円を徴収する。当然のことを意識付けしなければならないのは残念だ。(山崎)
毎日新聞 2009年9月30日 地方版