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年金機構、1月発足へ 社保庁は廃止 厚労相方針

2009年9月29日3時0分

 長妻昭厚生労働相は、社会保険庁の後継組織である日本年金機構を来年1月に発足させる方針を固めた。年金記録問題の解明のため社保庁を存続させることも検討していたが、機構の発足凍結に必要な法案の臨時国会提出を見送ることとした。これに伴い、社保庁は廃止される。

 日本年金機構は、不祥事が相次いだ社保庁から年金運営などの業務を引き継ぎ、非公務員型の組織として新設される。民主党は年金保険料の徴収業務を国税庁と一本化させる「歳入庁」構想を掲げており、当分の間は年金機構が運営することになる。

 機構には1千人を超える民間人の採用が内定しており、長妻氏は就任当初から「内定をなくすことはあり得ない」という姿勢を示していた。民主党内には「年金記録問題への社保庁職員の関与解明があいまいになる」と社保庁存続を求める声もあるが、内定者の正規雇用確保や追加採用、不動産契約などが進んでいることから、発足を先送りすることは難しいと判断した。

 一方、年金記録問題などで処分を受けて機構に移れず、分限免職となる社保庁職員の処遇が、今後の検討課題となる。政府は年金記録問題への対応を加速させる方針で、その「国家プロジェクト」への要員として雇用する案が浮上している。

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