奥州市総合水沢病院は、10月から小児科の外来診療時間を午前中のみに変更する。夜間・休日も、医師が緊急時の呼び出しに備えて自宅待機する態勢をやめる。同病院は「医師の負担を軽減し、引き続き小児医療を担っていくため」と理由を話し、市民に理解を求めている。
小児科は06年9月から、常勤医1人と、週3回勤務する非常勤医2人がいる。だが、近く非常勤医の1人が辞める予定という。病院は後継医師の育成や大学病院への医師派遣要請などをしてきたが、全国的な小児科医不足で、新たな医師が確保できなかった。
今回の変更では、診療受付時間を午前7時~同11時半とし、診療時間は午前中のみとした。他の医療機関からの入院紹介への対応は、従来通り平日の午前8時半~午後5時とし、午後は事前連絡が必要とした。
病院では家庭でできる応急処置のパンフレット2万5000部を配布し、市民に周知する考えだ。【湯浅聖一】
毎日新聞 2009年9月29日 地方版