桜井市教委が15日に、箸墓古墳周辺から濠跡が見つかったと発表した。発掘現場では、4月に赴任した直後から調査が始まった。調査がどう行われるか知らなかったので、この現場を最初から最後まで見てみようと、足しげく通った。
邪馬台国の卑弥呼にかかわる古墳周辺の調査だけに、鼻息荒く出かけたが、現場には細長い溝が1本掘られているだけで、何がどうなっているのかさっぱり分からない。
調査担当者は作業の手を止め、とんちんかんな質問にも丁寧に答えてくれた。そのうち、私の姿を見つけると時計を見るようになった。私が現れると「ああ午後4時か」と思ったという。勉強することばかりだが、できるだけ現場を歩きたい。(高島)
毎日新聞 2009年9月27日 地方版