2009年09月27日
囲碁との出会い〜こうして自分は囲碁に夢中になりました!
少し囲碁について書いてみます｡
自分が初めて囲碁に興味を抱いたのは中学生の頃でした｡当時､ﾃﾚﾋﾞ東京で放送されていたｱﾆﾒ｢ﾋｶﾙの碁｣を見て､まだﾙｰﾙも何も分からないけれど随分と深そうな｢ｹﾞｰﾑ｣があるんだと思ったのがきっかけでした｡
ﾙｰﾙは分からなくてもｱﾆﾒの完成度が高く分かりやすいので単にｽﾄｰﾘｰを追うだけでも楽しめました｡気がついたらｱﾆﾒのｽﾄｰﾘｰだけでなく囲碁そのものへの興味が自然と強くなっている自分がいました｡
囲碁に興味を持ってから､最初の印象と大きく違っていたことが分かってきました｡囲碁は普通のﾎﾞｰﾄﾞｹﾞｰﾑとは趣も違う､｢ｹﾞｰﾑ｣というより｢勝負｣という遊びの範囲を超えた何か崇高なもののように思えてきたのです｡
実は自分はまだ幼稚園の頃から将棋ができました｡やっと駒を動かせる程度でしたが､ほどなく将棋も｢ｹﾞｰﾑ｣とは違う厳しいものだという意識を子供ながらに持つようになっていました｡
それにはある特別な理由がありました｡
親の実家に帰ると必ずのように祖父の部屋には何人かが集まって将棋をさしていました｡将棋をしている本人同士は時折冗談をいったりするのですが､周りで見ている人たちは真剣そのものの鋭い視線で勝負の成り行きに固唾を飲んでいました｡とても異様な雰囲気でした｡
祖父は常にいちばん強く､殆ど連戦連勝でした｡そんな祖父が自分は誇らしく､実家にいく度､自分は自ら祖父に将棋を教えてくれとせがんだものです｡
祖父はいつも｢俺は将棋をやっても誰にも負けたことがないんだ｣と鼻高々に自慢していますが､今の自分が見ても本当に強いと思います｡ｱﾏﾁｭｱ6段くらいの棋力はあるのではないでしょうか｡
後で分かったことですが､祖父は若い頃から博徒つまり｢ﾔｸｻﾞ｣｢遊び人｣と呼ばれる人で自分が生まれるずっとずっと前､ｵﾔｼﾞがまだ小中学生の頃､実家は毎晩ﾔｸｻﾞ映画にあるような博打場になっていて､丁半博打から花札､ﾁﾝﾁﾛﾘﾝ(朝鮮博打)が行われていて､祖父はその胴元だったといいます｡
昼は昼で｢賭け将棋｣会場になっていたそうです｡実家のあるY市は祖父のｼﾏでなかったので､地元の暴力団との抗争はかなり激しかったと祖父から聞きました｡
賭場を開いていると突然､殴り込みを掛けられ実家の中や外庭ではﾄﾞｽや日本刀まで飛び交っていたと…｡ｵﾔｼﾞはそんなﾔｸｻﾞ同士の喧嘩を子供ながら目の当たりにしながら育ったので異常なくらいにﾊﾝｸﾞﾘｰ精神があるんだと思います｡
1勝負で10万円が飛び交っていたと祖母はたまに笑いながら思い出話をしてくれます｡だから自分が祖父に勝てないのは当然だったのです｡ﾔｸｻﾞを引退した祖父は最近まで賭け将棋だけは続けてきたようです｡だから小学生になっても中学生になっても飛車角抜きで相手になりませんでした｡
｢負けてばっかでつまんない｡何か違うものもやってみたい｣
そう思っていたときに出会ったのがﾏﾝｶﾞ｢ﾋｶﾙの碁｣であり囲碁だったのです｡ちなみに自分に将棋を教えてくれたのはｵﾔｼﾞですが､小学生になるとｵﾔｼﾞは自分の相手にならなくなりました｡囲碁は知らないし､一時は2人でﾁｪｽにはまったこともありますが､ｵﾔｼﾞは全然自分に勝てないのですぐに飽きてしまいました｡将棋もﾁｪｽもｵｾﾛも､ｵﾔｼﾞは何をやっても弱いです｡あの祖父の血を引いているのにｹﾞｰﾑや賭け事だけは似なかったのが不思議です｡
どうしても祖父に勝てない自分は将棋を完全に諦めて､次第に囲碁に惹かれていきました｡ｹﾞｰﾑｼｮｯﾌﾟで｢ﾋｶﾙの碁｣のｹﾞｰﾑを購入してﾌﾟﾚｲしたり､またﾌﾟﾛ棋士の梅沢由香里さんの囲碁入門講座をﾃﾚﾋﾞで見ながらﾙｰﾙを覚えていきました｡
何事も熱しやすく冷めやすい中途半端な性格の自分ですが､なぜか囲碁は飽きることなく続きました｡
こうして現在は立教大学の囲碁部に在籍しているというわけです｡
自分が初めて囲碁に興味を抱いたのは中学生の頃でした｡当時､ﾃﾚﾋﾞ東京で放送されていたｱﾆﾒ｢ﾋｶﾙの碁｣を見て､まだﾙｰﾙも何も分からないけれど随分と深そうな｢ｹﾞｰﾑ｣があるんだと思ったのがきっかけでした｡
ﾙｰﾙは分からなくてもｱﾆﾒの完成度が高く分かりやすいので単にｽﾄｰﾘｰを追うだけでも楽しめました｡気がついたらｱﾆﾒのｽﾄｰﾘｰだけでなく囲碁そのものへの興味が自然と強くなっている自分がいました｡
囲碁に興味を持ってから､最初の印象と大きく違っていたことが分かってきました｡囲碁は普通のﾎﾞｰﾄﾞｹﾞｰﾑとは趣も違う､｢ｹﾞｰﾑ｣というより｢勝負｣という遊びの範囲を超えた何か崇高なもののように思えてきたのです｡
実は自分はまだ幼稚園の頃から将棋ができました｡やっと駒を動かせる程度でしたが､ほどなく将棋も｢ｹﾞｰﾑ｣とは違う厳しいものだという意識を子供ながらに持つようになっていました｡
それにはある特別な理由がありました｡
親の実家に帰ると必ずのように祖父の部屋には何人かが集まって将棋をさしていました｡将棋をしている本人同士は時折冗談をいったりするのですが､周りで見ている人たちは真剣そのものの鋭い視線で勝負の成り行きに固唾を飲んでいました｡とても異様な雰囲気でした｡
祖父は常にいちばん強く､殆ど連戦連勝でした｡そんな祖父が自分は誇らしく､実家にいく度､自分は自ら祖父に将棋を教えてくれとせがんだものです｡
祖父はいつも｢俺は将棋をやっても誰にも負けたことがないんだ｣と鼻高々に自慢していますが､今の自分が見ても本当に強いと思います｡ｱﾏﾁｭｱ6段くらいの棋力はあるのではないでしょうか｡
後で分かったことですが､祖父は若い頃から博徒つまり｢ﾔｸｻﾞ｣｢遊び人｣と呼ばれる人で自分が生まれるずっとずっと前､ｵﾔｼﾞがまだ小中学生の頃､実家は毎晩ﾔｸｻﾞ映画にあるような博打場になっていて､丁半博打から花札､ﾁﾝﾁﾛﾘﾝ(朝鮮博打)が行われていて､祖父はその胴元だったといいます｡
昼は昼で｢賭け将棋｣会場になっていたそうです｡実家のあるY市は祖父のｼﾏでなかったので､地元の暴力団との抗争はかなり激しかったと祖父から聞きました｡
賭場を開いていると突然､殴り込みを掛けられ実家の中や外庭ではﾄﾞｽや日本刀まで飛び交っていたと…｡ｵﾔｼﾞはそんなﾔｸｻﾞ同士の喧嘩を子供ながら目の当たりにしながら育ったので異常なくらいにﾊﾝｸﾞﾘｰ精神があるんだと思います｡
1勝負で10万円が飛び交っていたと祖母はたまに笑いながら思い出話をしてくれます｡だから自分が祖父に勝てないのは当然だったのです｡ﾔｸｻﾞを引退した祖父は最近まで賭け将棋だけは続けてきたようです｡だから小学生になっても中学生になっても飛車角抜きで相手になりませんでした｡
｢負けてばっかでつまんない｡何か違うものもやってみたい｣
そう思っていたときに出会ったのがﾏﾝｶﾞ｢ﾋｶﾙの碁｣であり囲碁だったのです｡ちなみに自分に将棋を教えてくれたのはｵﾔｼﾞですが､小学生になるとｵﾔｼﾞは自分の相手にならなくなりました｡囲碁は知らないし､一時は2人でﾁｪｽにはまったこともありますが､ｵﾔｼﾞは全然自分に勝てないのですぐに飽きてしまいました｡将棋もﾁｪｽもｵｾﾛも､ｵﾔｼﾞは何をやっても弱いです｡あの祖父の血を引いているのにｹﾞｰﾑや賭け事だけは似なかったのが不思議です｡
どうしても祖父に勝てない自分は将棋を完全に諦めて､次第に囲碁に惹かれていきました｡ｹﾞｰﾑｼｮｯﾌﾟで｢ﾋｶﾙの碁｣のｹﾞｰﾑを購入してﾌﾟﾚｲしたり､またﾌﾟﾛ棋士の梅沢由香里さんの囲碁入門講座をﾃﾚﾋﾞで見ながらﾙｰﾙを覚えていきました｡
何事も熱しやすく冷めやすい中途半端な性格の自分ですが､なぜか囲碁は飽きることなく続きました｡
こうして現在は立教大学の囲碁部に在籍しているというわけです｡
ただ入部の動機はとても不純なものでした｡
大学に入って極真会館に復帰した自分は極真空手の同好会を作ろうと部員を集めたりしていました｡部員が集まれば稽古をする場所を確保しなければなりません｡また着替えたり荷物を置いたりする拠点も必要です｡しかし大学内にそんな場所は余っていません｡なので自分は色んな部活の部室を片っ端から当たって場所を借りられないか直談判をしていきました｡
そして偶然､囲碁部の部室にお邪魔しました｡それまでみんな断わられてきたので期待してなかったのですが意外に囲碁部の先輩は簡単にOKしてくれました｡話を聞くと､当時(自分が1年生の頃)部員は3人しかおらず､先輩たちが卒業したら囲碁部は廃部になる運命だったのです｡せっかく場所を借りるならば囲碁部にも入らなくては悪いかな? そんな理由で囲碁部に入部したというのが本当です｡
入部したときは10級程度(ちなみに囲碁の級は25級まであります｡だからまだ弱いほう)でした｡強い先輩たちから指導を受け､少しずつ上達していきました｡
おかげ様で今年2月には日本棋院(囲碁界の総本山)段位認定試験を受験､ｱﾏ2段の免状を手に入れました｡廃部になりかけていた囲碁部も自分の友人が入るなど徐々に増えていきました｡現在は30人近い部員を抱え､部室も手狭になり､大学認定部活の特権でもっと広い部室に引っ越しすることができました｡
ちなみに自分が立ち上げた極真空手同好会はなかなか部員が集まらず､また自分が選手を目指すことになったため休部状態です｡
それにしても今､極真空手の稽古が中心の生活のなかで､極真空手同好会を縁に囲碁部に入り､自分の唯一の趣味が囲碁になるとは夢にも思いませんでした｡
囲碁を通してたくさんの友人や仲間ができました｡大学の授業はほとんど出てないのですでに留年は決定ですけど囲碁のために定期的に大学に通っています｡囲碁部の部室が今の自分の居場所になっています｡
なによりも極真空手が第一ではあるけれど､囲碁部の活動も自分にはとても大切なものになっています｡ｵﾔｼﾞもそんな囲碁部での活動だけは理解してくれています｡
(おわり)
大学に入って極真会館に復帰した自分は極真空手の同好会を作ろうと部員を集めたりしていました｡部員が集まれば稽古をする場所を確保しなければなりません｡また着替えたり荷物を置いたりする拠点も必要です｡しかし大学内にそんな場所は余っていません｡なので自分は色んな部活の部室を片っ端から当たって場所を借りられないか直談判をしていきました｡
そして偶然､囲碁部の部室にお邪魔しました｡それまでみんな断わられてきたので期待してなかったのですが意外に囲碁部の先輩は簡単にOKしてくれました｡話を聞くと､当時(自分が1年生の頃)部員は3人しかおらず､先輩たちが卒業したら囲碁部は廃部になる運命だったのです｡せっかく場所を借りるならば囲碁部にも入らなくては悪いかな? そんな理由で囲碁部に入部したというのが本当です｡
入部したときは10級程度(ちなみに囲碁の級は25級まであります｡だからまだ弱いほう)でした｡強い先輩たちから指導を受け､少しずつ上達していきました｡
おかげ様で今年2月には日本棋院(囲碁界の総本山)段位認定試験を受験､ｱﾏ2段の免状を手に入れました｡廃部になりかけていた囲碁部も自分の友人が入るなど徐々に増えていきました｡現在は30人近い部員を抱え､部室も手狭になり､大学認定部活の特権でもっと広い部室に引っ越しすることができました｡
ちなみに自分が立ち上げた極真空手同好会はなかなか部員が集まらず､また自分が選手を目指すことになったため休部状態です｡
それにしても今､極真空手の稽古が中心の生活のなかで､極真空手同好会を縁に囲碁部に入り､自分の唯一の趣味が囲碁になるとは夢にも思いませんでした｡
囲碁を通してたくさんの友人や仲間ができました｡大学の授業はほとんど出てないのですでに留年は決定ですけど囲碁のために定期的に大学に通っています｡囲碁部の部室が今の自分の居場所になっています｡
なによりも極真空手が第一ではあるけれど､囲碁部の活動も自分にはとても大切なものになっています｡ｵﾔｼﾞもそんな囲碁部での活動だけは理解してくれています｡
(おわり)
gokuakunin15mei at 06:35│
│立教大学囲碁部