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<川辺川ダム>前原国交相が現地を視察 村民に建設中止表明

9月26日11時57分配信 毎日新聞

<川辺川ダム>前原国交相が現地を視察 村民に建設中止表明
川辺川ダムの建設予定地を視察に訪れた前原国交相(左)=熊本県五木村で2009年9月26日午前11時33分、金澤稔撮影
 前原誠司・国土交通相は26日午前、建設中止方針を表明した熊本県相良村の川辺川ダム建設予定地を訪問した。その後、ダム計画で村中心部が水没予定の五木村で村民との意見交換会を開き、ダムの中止方針を伝えた。

 前原国交相は午前11半過ぎ、予定地右岸の付け替え道路で国交省担当者からダム計画の概要説明を受けた後、五木村に移動、住民が移転している頭地・高野代替地を視察した。

 川辺川ダムを巡っては、民主党のマニフェスト(政権公約)で八ッ場(やんば)ダム(群馬県)と共に建設中止を掲げていた鳩山由紀夫首相と前原国交相が17日、改めて中止を表明。五木村議会は18日「再建策を示さないままの中止表明は容認できない」とする抗議文を可決。和田拓也村長らが24、25日、国交省などを訪れ抗議文を出した。23日の八ッ場ダム視察では建設推進の地元住民が意見交換を拒否したが、五木村は「実情を大臣に訴える」と村民に参加を呼びかけた。

 川辺川ダム計画は66年に計画発表され、76年に治水、利水、発電などを目的とするダム基本計画が告示された。五木村は当初反対したが、後に補償交渉を受け入れ、96年に本体着工に同意した。

 しかし、ダム反対の組合員が多数を占める球磨川漁協が01年、16億5000万円の漁業補償案を拒否。03年には利水事業で農家の同意取得に違法な手続きがあったとして反対派農家が起こした訴訟で国が敗訴し、本体着工直前で事業はストップしている。【高橋克哉】

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最終更新:9月26日13時54分

毎日新聞

 

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