国連(CNN) リビアの最高指導者カダフィ大佐は23日、国連総会で初の一般討論演説を行った。大佐は15分の制限時間を無視して約1時間半壇上で話し続け、国連安全保障理事会をあからさまに批判した。
カダフィ大佐は、国連が1945年の発足以来阻止できなかった戦争が65あると指摘し、安保理が「テロ理事会」と呼ばれるべきだなどと発言した。大佐はまた、国連憲章を引用しながら、国連加盟国間の「不平等」を指摘。自国の国益のために行使されているとして、常任理事国5カ国が持つ拒否権の廃止を求め、小国が「二流国として見下されている」と主張した。
カダフィ大佐はさらに、世界各地で感染者が増加している新型インフルエンザ(H1N1型)ウイルスが、研究所で開発された「兵器」だなどと述べたり、1963年のケネディ米大統領暗殺の黒幕がイスラエルだとする暴論を展開。また、イスラム強硬派タリバーンに、カトリックの総本山バチカン市国のような「イスラム首長国」の樹立が認められるべきだと発言した。
カダフィ大佐はその一方、黒人初の米大統領となったオバマ氏を「永遠に米大統領に留まってくれたらうれしい」と称賛した。