2009年9月24日11時46分
【ニューヨーク=松下佳世】国連総会で23日、初めての一般討論演説に臨んだリビアの最高指導者カダフィ大佐が、1時間36分にわたって熱弁を振るった。
「国連憲章の前文には『大小各国の同権』がうたわれている。拒否権を持つ安全保障理事会常任理事国は憲章違反だ」。大佐が真っ先にやり玉に挙げたのは安保理。「安保理は我々に安全を提供する代わりに恐怖と制裁を科してきた。金輪際、安保理決議には従わない」と主張。国連憲章の小冊子を投げ捨てるパフォーマンスも見せた。
一方で、直前に演説したアフリカ系のオバマ米大統領については、「我々の誇りだ。永遠に米国の大統領でいてほしい」と称賛した。
演説の持ち時間は本来15分。終わらない演説に外交団の退出が相次ぎ、潘基文(パン・ギムン)事務総長も開始30分過ぎにそっと姿を消した。