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八ッ場ダム建設:公明・山口代表が視察 継続に理解示す /群馬

9月23日12時1分配信 毎日新聞

 前原誠司国土交通相が建設中止を明言した八ッ場ダム建設地(長野原町)を22日、公明党の山口那津男代表が視察し、「(ダム建設が)進行している中、いきなり中止というのは、地元からすれば納得がいかないと実感した」と述べ、建設継続を求める地元住民に理解を示した。一方、地元住民との意見交換の場では、参加者から前原国交相の対応への批判が相次いだ。
 視察に先立ち行われた山口代表との意見交換には、大澤正明知事や長野原町の高山欣也町長、東吾妻町の茂木伸一町長らが出席。高山町長は「住民は苦渋の選択の末、国に協力してきた。マニフェストは、国との約束に優先するものではない」と語気を強めて訴えた。また、茂木町長も「(建設中止は)受益者への理解がなく独裁的。理論も議論もない」と、前原国交相の建設中止の方針を批判した。
 23日には、前原国交相が現地視察し、住民との意見交換が予定されている。だが、地元の八ッ場ダム水没関係5地区連合対策委員会の住民は21日夜に緊急に開いた集会で「中止を前提とした会合には出られない」などと不参加を決定。山口代表との意見交換の場で同委員会の萩原昭朗委員長は「突然ダムは中止だと言われて、非常に落胆している。早期の完成を求めたい」と地元の怒りの声を伝えた。
 これに対し、山口代表も「皆さんの率直な声と現地の実際の姿を受け止めたい」と応じていた。
 この後、山口代表は国交省職員の説明を受けながら、ダムの建設予定地や、水没地区の住民が移住を始めた代替地を視察。記者団から23日の前原国交相の現地視察について問われ「代替地で実際に生活が始まっている点を見ていただきたい。結論ありきでなく、住民の方々の意見も聞いていただきたい」と注文をつけた。【奥山はるな】

9月23日朝刊

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最終更新:9月23日12時1分

毎日新聞

 

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