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八ッ場ダム建設:国交相との現地意見交換会、不参加へ−−水没5地区委 /群馬

9月22日11時0分配信 毎日新聞

 前原誠司国土交通相が23日に予定している八ッ場ダム(長野原町)の現地視察について、地元住民らでつくる八ッ場ダム水没関係5地区連合対策委員会は21日、国交相との意見交換会に参加しない方針を決めた。長野原町の高山欣也町長らが「白紙の状態」で話し合いを求めたのに対し、前原国交相が「中止する方針は変わらない」と回答したため。高山町長は「住民と意見交換したという実績づくりには協力できない」と話している。
 前原国交相は21日、「八ッ場ダム建設事業を中止する方針は変わらない」とのコメントを高山町長らに伝えた。これに対し、長野原町は同日夜、高山町長と住民らによる緊急集会を開催。意見交換会への不参加を決めた。高山町長は「これはボイコットではない。話し合う意思はある。だが、中止ありきで説得されるだけの会合には出られない。むしろ、国が話し合いをボイコットしている」などと語った。
 意見交換会は全国的にも注目されているため、当日は同連合対策委員会の萩原昭朗委員長らが会場で前原国交相に対し、不参加の理由を声明文にして読み上げるという。意見交換会に先立つ前原国交相と関係自治体の会合には、高山町長は出席する。
 前原国交相はコメントで「事業中止に向けては最大の被害者とも言える地元住民や関係都県、利水者などとの合意形成が不可欠。理解を得るまでは基本計画廃止に関する法律上の手続きを始めることはしない」とも説明した。ただ、萩原委員長は「住民としては中止は理解できない。理解を求めると言ってくることは、国交相も早急な答えを出しすぎたと思っているのではないか」と語った。
 また、大澤正明知事は「大臣コメントは両町の要請に全く応えておらず大変残念」とのコメントを出した。【奥山はるな】

9月22日朝刊

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最終更新:9月22日11時0分

毎日新聞

 

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