(cache) 1500人規模で水俣病調査 胎児性被害など解明 - 47NEWS(よんななニュース)
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  •  水俣病の被害者団体などでつくる実行委員会が実施した健康調査で、医師の診察を受ける男性(手前)=20日、熊本県水俣市

    1500人規模で水俣病調査 胎児性被害など解明

     公式確認から53年たった現在でも水俣病の全容は明らかになっていないとして、熊本、鹿児島両県の八代海(不知火海)沿岸の住民らを対象にした1500人規模の健康調査が20日、2日間の日程で始まった。水俣病で千人を超える調査は、全日本民主医療機関連合会(民医連)による調査以来22年ぶり。

     水俣病被害者7団体などでつくる実行委員会が実施、地元の民間医師ら約120人が参加した。国が水俣病の発生はないとする1969年以降に生まれた世代の胎児性水俣病などの被害の実態解明が主目的の一つで、この世代も約60人が受診する。

     両県の公民館など11カ所では、受診者が八代海周辺に住んでいた期間や当時の食習慣について聞き取り調査を受けた後、医師が、手足のしびれなど水俣病特有の症状がないか、1人当たり約1時間かけて診察。希望者に診断書を渡した。

     実行委員長の原田正純・熊本学園大教授は「7月に成立した未認定患者救済の特措法では、水俣病に幕を引くことはできないと、調査を通して訴えたい」と話している。

      【共同通信】