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弁護士VS司法書士 債務整理の境界は 大阪高裁で訴訟加熱 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:民事訴訟
神戸地裁は昨年11月の判決で、司法書士がわざと圧縮額を140万円以内に収めて解決を図ろうとする可能性を指摘し、「債務者の利益が害される事態を招く危険がある」として受益説を否定。司法書士の代理業務が違法な非弁行為に当たると判断した。
また、事務員の地位確認は認めなかったものの、慰謝料など170万円の支払いを命じたことから、司法書士側が控訴し、今年2月に大阪高裁で控訴審が開始された。
司法書士の債務整理業務に非弁行為があるとの認識を強めていた大阪弁護士会がこの訴訟に着目。非弁問題などを扱っている弁護士5人が原告側に加わった。満村和宏・同会副会長は「1審判決が確定すれば、司法書士らの非弁行為を調査し、刑事告発などの厳しい対応も予定している」と話す。
一方、司法書士側は元法務省民事局課長らが執筆した「注釈司法書士法」に受益説が掲載されていることを証拠提出し、「1審判決は債務整理現場に混乱を与える」と主張した。日本司法書士会連合会は裁判には直接関わっていないものの、「これまで司法書士が多重債務者の救済に大きな役割を果たしてきたことを忘れないでほしい」と実績を強調している。
法務省民事局もこの裁判を意識しつつ、「注釈司法書士法の内容は公式見解ではなく私見。法解釈について法務省としての見解はない」と中立の立場。原告と被告の関係者はこうした状況に「事務所内のトラブルがこんな風に注目されるとは」と困惑しているという。
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