狼の山の魂

一言メッセージ :狼の山から、野性界の祈りを捧げます。

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華厳共生義

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狼の山の魂(241)「その豚の心」

<2009年9月17日>

今日は仕事が休みだ。

それで記事を書くことにした。

( 犬たちの世話と運動は夜明け前に済ませた。)

左足の激痛は治まらない。

こうして座っている状態が一番痛むのだが、書く。


「ブタがいた教室」という映画の存在は知っていた。

だが、観れなかった。

観れば自分がどうなるかが、分かっていたからだ。

だが、予告編の映像を観た。

想い描いていた通りの、可愛い可愛い子豚が登場していた。

そしてその実話の粗筋を読んだ。

思っていた通りの展開だ。

ある学校の教室で、生徒みんなで子豚を育て、子豚と交歓した。

子豚の無垢な笑顔が、この胸を離れない・・・・

そして最後、その子豚の行く末を、みんなで議論した。

生徒たちの議論は結着がつかず、先生の一存に委ねられた。

そして子豚は、食肉加工センターへと送られた。

別れのとき、子豚は泣き叫んだという・・・・


「どうする??」

「食べる??食べない??」

子供たちに、もともと最初から、その問いかけを、するつもりだったのだろうか??

あまりに深く難しい問題を、子供たちに突きつけた・・・

おそらく、子供たちの誰だって、食べる発想など持ってはいなかっただろう。

子豚は、友だちだったのだ・・・・

だが、子供たちは決断を迫られた。

だがここで、本当に決断を迫る必要があったのだろうか??

人間誰しも、答えに窮するときがある。

深い葛藤のさなかで、答えたくはないときも、ある。

答える時機というものもある。

答えることだけが真実ではないと思うのだ・・・

もし「食べたい??食べたくない??」と聞かれれば、

おそらくみんなが、「食べたくない!!」と答えただろう・・・・


私には、その子豚の胸中が、ありありと伝わってくる。

子豚の痛切な心の叫びが、この胸を突き刺す。

子供たちのみんなを、信じたのだ。

信じたからこそ、心を開いて一緒に遊んだのだ。

信じたからこそ、一緒に散歩に行ったのだ。

信じなければ、そんな行為はあり得ない。

信じなければ、警戒心を解かずに、隅で固まっていた。

信じなければ、あんな笑顔は見せないのだ・・・・


センターに送られるとき、子豚は泣き叫んだという。

子豚の、悲しみと、哀願だ・・・・

動物たちの感知能力は、人間の想像を超えている。

おぼろげながら、子豚は自らの運命を悟っただろう。

センターへの道中、子豚は何を想っただろうか・・・

そして死の間際、子豚は何を想っただろうか・・・

人間との交流、楽しかった日々。

子豚は、子供たちを、愛した。

子豚は、自らの本能を抑制し、共生を努力した。

子豚は人間を信じ、精一杯、仁義を貫いた。

そしてその果てに、死地へと向かった。

孤独のなかで・・・・

途方もない孤独のなかで、この世に別れを告げた・・・・


「食べる・食べない」の論議も重要かも知れないが、

だがそれ以上に、それよりはるかに重大な「・気づき・」が存在する。

異種の命と、心で交流する。

異種の命の、心の実像を知る。

それだけでも尊い「気づき」が生まれるのだ。

それによって子供たちの心境にどのような変化が湧き起こるのか・・・

それによって子供たちの心はどのように成長するのか・・・

「食べる・食べない」は、その後に自らで考えていくだろう。

やがて子供たちは自らに、その問題と向き合っていくだろう・・・・

■南無華厳 狼山道院■

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>異種の命と、心で交流する。
異種の命の、心の実像を知る。
それだけでも尊い「気づき」が生まれるのだ。

全く、その通りですね。
大切なのは「命を尊ぶ心」だと私も思います。

傑作ポチ☆

転載させてください。

2009/9/17(木) 午前 9:39 サンバの良心

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>異種の命と、心で交流する。

その前に、同種である人間の仕事を「処刑」「拷問」として切り捨てたことに
対する謝罪が先だと思うんですがね。

見た目が可愛い子豚は可哀想だけど、今日だって飯時になったら
インチキ教祖さん自身も飼っている犬たちも、いつものように
他の生き物を食べるんでしょう?
「自分達が食べる時だけは、彼らは喜んでいるからいいんだ」とかいって。

すごい「心の交流」ですね。真似できませんよ。
したいとも思いませんし。

2009/9/17(木) 午前 9:49 [ __ ]

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あんたも謝罪はどーしたのかなぁ?
ね、○○さ〜ん(^.^)
だよね〜 謝罪が先だよね〜♪


なおしてあげる

処刑→殺害
拷問→虐待 決まり!


見た目が可愛いい子豚は可哀想(・・?)
見た目が可愛くない動物とは…(・・?)


はい、精々常駐場で慰めてもらって 鬱憤はらしてきてね(^^)v
常駐者達の○○さんに○さんに その他毎度さん方々 良〜く考えてからが得策ですよ〜♪

2009/9/17(木) 午前 10:37 [ タンタンママ ]

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こんにちは
クラスで動物を育てるのは命の大切さを知って欲しいから
それで十分だと思います
食べる、食べないの選択肢を、子供に問う事はびっくりです
食べると決めて、センターに送られる…子豚の悲鳴はトラウマのようなものを持たせる気がします。

2009/9/17(木) 午前 11:38 [ ぴーこちゃん ]

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こんにちわ

食べる食べ内を真剣に突き詰めるからこそ、自分たちが普段食べている牛・ブタの命について真剣に考えることが出来るんだと思います。


食肉パックにきれいに梱包された牛・ブタしか思い浮かばないから、「この動物は殺しちゃ駄目だけど家畜は別に良い」などという歪んだ発想が出てくるのでしょう。

昔の子供は庭先に鶏がいて自分で締めて食べたりもしたでしょう。そういった光景が日常の生活から消えているからこそ、この取り組みは意味があると思います。

2009/9/17(木) 午後 0:41 [ サンバ(springsanba) ]

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どーしても分からないんですよね

これ「異種の命と、心で交流する。」

もしあなたが異種の命と心で交流しているのなら、当然あなたは完全菜食主義なんですよね?

そして心って、どんな生物からは存在するんですかね?
哺乳類にはあって爬虫類には無いんですかね?ミジンコにはあるんですかね?植物には無いと言って良いんですかね?

・あなたが異種の命と心で交流しているのなら、どうして異種の命を奪う資源開発の結果生み出されるパソコンや電気を利用してるんですかね?

2009/9/17(木) 午後 1:53 [ サンバ(springsanba) ]

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命というと【植物】も入ってきますよね。

そういう命とも心で交流しているんでしょうか?


そうすると植物も食べられなくなります・・・・

むろん品種改良されていない野生の植物を食べ、野糞で自然に還元しているのなら話は別ですが・・・・あなたはそうしているのでしょうか?

2009/9/17(木) 午後 2:28 [ サンバ(springsanba) ]

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結局その予告編しか観てないんだよね?
内容も粗筋で読んで知っただけなんだよね?
そんな状況でこの記事書いてるんだよね?


アレ?
誰だったか「自分が言ってきた言葉を全体で理解せずに一部だけしか見ずに反発するのは愚かだ」ってな事を偉そうな上から目線で言ってなかったか?

映画ってさ、興味をかきたてるように編集された「予告編」や大まかな流れしか綴られない「粗筋」だけで評価出来るもんなの?
なんでそんな【ワンシーンだけ】にこだわるワケ?

オレはこの作品知らないけどさ、そのシーンにいくまでの関係者の心情とか、その後の子供達の心情とかは描かれてないのか?

狼さんや、アンタさあ、どういった意図があってそういった教育をする事になったのか?ってのを理解してからこの記事書いてんのか?
ただ単に【自分の主張を正当化する為の道具】としてコレを紹介してるだけだろアンタ

2009/9/17(木) 午後 3:26 [ a12**anj*ou ]

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狼の山の魂さん

こういう案件を考える中で動物虐待者の言い分がいかに論拠がないかがよくわかりますね。

トラバさせてください。

2009/9/17(木) 午後 3:48 サンバの良心

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自分も動物を食べたり利用するんだから上記の人も動物虐待者になるんですけどね(笑

2009/9/17(木) 午後 3:53 [ サンバ(springsanba) ]

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【自分の生活すらままならない】のに犬を複数頭飼い、自分の都合で飼い犬に断食を強制するのは【虐待】じゃあないんでしょうか?

サンバの良心 さん、答えてくれますか?

2009/9/17(木) 午後 4:34 [ a12**anj*ou ]

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私はこの映画を、昨年の秋に見ています。
実際に映画を見たものの意見として、WOLFTEMPLEさんが
このブログ記事に書いた誤りを正す必要があると思いました。

>生徒たちの議論は結着がつかず、先生の一存に委ねられた。
コレは全くのウソです。

先生は生徒たちの討論(ディベート)に、一切口を出していません。
みんなで育てた豚「Pちゃん」を食肉にすることは、
何ヶ月もかかった議論や意見の交換の末で、クラスの生徒たちが
「全員一致」で出した結論だったのです。

その事実を見ないふりをして、グダグダと書き連ねた文章の
なんと醜悪なことでしょうか。

あなたは「自分の良心」と向き合うことなど、
これっぽっちもないのでしょうね。
それでおいてどうして、「異種の命」と交流できるなどという
大ボラがふけるのでしょうか。

2009/9/17(木) 午後 6:00 [ 林則徐 ]

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ブタがいた教室

「ブタがいた教室」という映画があることを知りました。 飼った豚を食べる、食べないを争点にして、食育をテーマにしているようですが、肝心のところがずれています。 命を大切さを学ぶのであれば、豚が天寿を全うするまで、後輩に飼育を連動すればいいだけの話だと思います。 人間は植物性食材だけで健康に暮らせます。 残酷さを感じながら、動物を殺して食べる必要はないのです。 その最新の科学的知見がないから、人間は迷うのでしょうね。 世界が菜食主義への道に向かえば、この問題は倫理

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2009/9/17(木) 午後 3:51 [ ● springsanba の捕鯨推進考察●動物カルト研究 ]

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