●考える会 MailingNEWS--------+-------+--2002.11.Vol.6---+-------+----
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●○●     e-オンドルパン(温突房)創刊準備6号 
○●○●         発行:「在日同胞の生活を考える会」事務局 

「在日同胞の生活を考える会」は、在日同胞の生活にスポットを当てた社会・ 
文化運動体であり、在日として生きていこうと決意した同胞の、より豊かで 
より幸福な人生へのサポートを目指します。 
ホームページURL http://www.asc-net.or.jp/uri/
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──【今号のラインナップ】─────────────────────── 
1、12月1日(日)市民討論会開催のお知らせ 
2、市民討論会への参加の呼びかけ 呉正憲
3、寄稿「在日の政治参加について」金英男
4、会員消息・・・成七龍さんが、大仕事をされました。
5、eオンドルパンのバックナンバーご希望の方は、ホームページにアクセス下さい。
6、今後の予定 
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<1、市民討論会開催のお知らせ>

「北朝鮮をめぐる最近の情勢は、在日にとって何を意味するのか?」

日時:2002年12月1日(日)14:00-17:30
場所:東京・四ツ谷「主婦会館プラザ・エフ」
      電話(03)3265-8111   (JR、地下鉄南北線四ツ谷駅 麹町口正面)
参加費:お一人様1000円

<プログラム>

(1)14:00-15:30 問題提起報告「情勢を虫観し、時代を鳥観して考えたこと」
      報告者:金奎一(在日同胞の生活を考える会代表)
(2)15:00-17:30 自由討論
(3)17:30-19:00 懇親交流の集い(希望者のみ:別途会費6000円 *学生2000円)

◎国籍、所属団体、世代にかかわらず、すべての在日同胞の参加を歓迎します。
◎公開と民主主義の原則のもと、一切のタブーなしに、時間の許す限り自由な発
 言を保障します。
※参加を希望する方はハガキ、ファクス、電話、Eメールでご連絡下さい。
(宛先は、eオンドルパン編集部と同じです。)

<2、市民討論会への参加呼びかけ   市民討論会準備委員 呉正憲>

 連日拉致事件関連の報道が続く中、在日の声も、細々ながら上がっています。

「拉致事件にかこつけた民族学校への嫌がらせは許せない!!」「日本は、拉致事件の
報道ばかりで、過去の植民地支配のことは、すっかり忘れている。」といった投書が、
9月17日以後も、在日の叫びとして新聞に掲載されています。しかし、犯罪国家との
国交交渉など不必要と言わんばかりの北朝鮮バッシングが報道の主流を占める今、
在日の声がどこか、不安や自信のなさを覗かせているようにも感じられます。
なぜなのでしょうか。

 それは、金正日氏が拉致事件を認め謝罪した今、在日が、北朝鮮国家に対する確固
たる認識と態度を持ち得ていない−現時点での最も根源的な問題に対して、正面から
答えることを避けている−からなのではないでしょうか。つまり、「過去の」植民地
支配や「一部の」心ない日本人の蛮行に対して、受動的に声を上げることができても、
拉致や核開発を自認する国家と国交交渉をする必要はない、という「現時点での日本
の世論」に対して、主体的な反論することができないからなのではないでしょうか。
在日の自信のなさは、民族学校の生徒への嫌がらせに異を唱える良心的な日本人が、
一転「でも、君が国交交渉をしろと主張するのは、あの金正日を頭とする非人道的な
で危険な北朝鮮現体制を支持しているということだな。」と言ってきた時に、答えに
詰まってしまうところから来ているのではないでしょうか。

 仮に明日、日本人の朝鮮人子女への嫌がらせが止まり、日本政府による植民地支配
に対する補償が行なわれたとしても、多くの人が餓死し、人権蹂躙が日常化し、戦争
の危険すらある今、在日が、かつて熱狂的に支持した北朝鮮国家に対して、曖昧な態

度を取り続けることしかできないのであれば、その心は晴れないでしょう。しかし、
もし今、激動する朝鮮半島情勢に対して、建設的なビジョンを語り、あの独裁国家に
対してどのような態度を取るべきなのかを、主体的に決することができれば、ままな
らない現実の日々の中にあっても、在日は、自信を持ち、背筋を伸ばして生きていく
ことができるのではないかと、私は考えます。

 12月1日(日)には、9.17.平壌宣言の在日にとっての意義それ自体を正面から見据
えた、おそらくは9月17日以降の在日社会では初めての市民討論会が開催されます。
ヒステリックな拉致事件報道の中、苛立ちとうつろな不安とともに過ごしている在日
同士で集い語り合うことは、時代がどう流れているのかを認識し、在日としての自分
の立場を見定め、日本の世論に対して受動的な受け答えではない、主体的なビジョン
と持つ…拉致事件を受け、元気を無くしてしまった在日が元気を取り戻す…ための大
きな助けになると思います。

 市民討論会は、国籍・所属団体・世代の違いを問わず、在日市民のみなさんの参加を
歓迎しておりますので、ぜひお越しください。

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<3、寄稿「在日の政治参加について」 金英男>

9月17日の小泉訪朝以来、日本のマスコミは拉致問題一色で他の問題は吹き飛んで
しまった感があるが(もっとも訪朝前からそうであるが)、もっとバランスのとれた
冷静な議論が必要だと思う。事実、今回の共同宣言は海外では高い評価を得ているの
だから。このままだとせっかく開き始めた両国の関係正常化に至る重い扉が再び閉じ
られてしまいかねない。この件については、事件の衝撃がさめやらず、議論百出の為、
これ以上触れないことにする。

 8月の中旬、新聞を読んでいたら民主党の代表選挙の記事が出ていて代表を選ぶの
に国会議員や党員だけでなく幅広く市民の意見を聞くためサポーターを募っているの
を知った。1000円払えば誰でもサポーターになれて代表選に参加できるというの
である。そこで、私は韓国籍でもサポーターになれることを確認した上で妻と共にサ
ポーター登録をして菅直人に投票した。新聞の世論調査によると、菅は国会議員票で
は劣勢だがサポーター票では他候補を圧倒しているとのことであった。ところが決選
投票の結果をみると、劣勢だったはずの議員票で鳩山より優位に立ち、逆にサポータ
ー票では鳩山に敗れるという皮肉な結果になった。これは、議員の間では鳩山では選
挙に勝てないという危機意識が高まったからであり、民意を吸い上げるはずのサポー
ター票で予想外の結果になったのは旧民社党系の労組が組織的に投票した為と考えら
れる。その論功行賞として中野寛成が幹事長に指名され、そのことで党が内紛状態に
あるのは報道の通り。

 私が一見突飛ともみえる行動に出たのは、何といっても在日にとっては日本の政治
によって直接に影響を受けることが圧倒的に大きいし在日だからこそ日本の政治状況
・社会状況がよくわかるからである。一般に日本人は政治に対して無関心である(そ
のため政治はいつまで経っても政権交代がなく閉塞状況)のに比べ、在日は政治意識
が高いと思う。それでも多くの在日は本国のことについてはあまり知らないし、本国
からの影響は基本的に間接的なものでしかない(もっとも、今回の拉致事件は戦時に
も匹敵する例外的なもので、北の無謀な行為により在日の存在すら危うくしかねない
ものである)。例えば、今年韓国の大統領選挙が行われるが、3人の候補のうち誰が
適任かは韓国にでも住んでいなければわからないのではないか。まして、韓国の国会
議員選挙となったら皆目わからない。それに対して、日本の政治についてはよく知り
うる立場にある。私は納税もしているのに単なる統治の対象ではいやだ。在日にとっ
て保守的な自民党政権が続くより政権交代があった方が望ましい(これは日本人にと
っても同じ)し、在日に理解がある政治家が増えて欲しい(これも日本が外国人との
共生社会を築くのに好ましいし日本社会の国際化に繋がる)。しかし、私たちがいく
ら望んでも選挙権がない為実現できない。そんなもどかしさを感じていた時に、新聞
で民主党のサポーター制のことを知ったのである。私は、民主党というよりも菅直人
という市民運動家上がりの政治家に期待した。彼にはまだ国民的人気があるし、小泉
首相を論破できるのは彼をおいて外はないと思った。彼が首尾よく代表になり選挙に
大勝していずれは首相になればと淡い期待を抱いた。そうなれば、在日は選挙権はな
いけれど政党の代表選挙を通じて間接的に政治参加ができると思った。日本国民が選
挙で国会議員を選ぶよりも高い効果が得られると思った。在日にとってベストではな
くても少しでもベターな選択をすべきである。それが日本社会の為にもなる。選挙権
はないけれど間接的に政治参加できる。これが私にとっての「新しい発見」である。
今後も似たような機会があればまたやってみたい。今は拉致問題でかまびすかしいが、
冷静に考えた時このような考えも一考に値するのではないかと思う。

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<4、会員消息>
長らく音沙汰のなかった成七龍さんが、大仕事をされていました。編集部に届いたメ
ールを紹介します。

「全くのご無沙汰で申し訳ございません。成七龍です。
 今日からMXTVという東京の地方局で、韓国ドラマ「新貴公子」(毎週月曜夜10時〜。
 
日本語字幕版)が放映されます。それと、金曜からは、テレビ朝日系列で「イヴのす
べて」(毎週金曜夜11時15分〜。吹き替え版)が放映されます。
http://www.tv-asahi.co.jp/drama.html
 いずれも我が零細企業!コリア・エンターテインメント社の成果物であります。
これから韓国ドラマの日本での放送は弊社が独占して行きます!ぜひご覧になって
ください! ホームページにもたくさんアクセスしてください。
 たくさん儲けて、考える会の事務所代に貢献できるようがんばります。」

 最後の一言が泣かせますね。みなさん、月曜と金曜は必ずテレビをつけて、視聴率
アップのために、がんばりましょう。

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<5、バックナンバーご希望の方は、ホームページにアクセス下さい。>
長らく更新されていなかったHPが更新され、eオンドルパンのバックナンバーが掲載
されました。過去発刊されたeオンドルパンをご覧になりたい方は、そちらへアクセ
スしてください。特に、拉致被害者横田めぐみさんの娘さんである、キム・ヘギョン
さんへのインタビューの一月前に書かれた、eオンドルパン第5号の巻頭言「海峡を越
えた命」は必読です。 

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<6、今後の予定>
11月16日(土)15:00-歴史学習会 「李朝の女性史と生活風習について」考える会事務所
12月1日(日)14:00-在日同胞市民討論会
      「北朝鮮をめぐる最近の情勢は、在日にとって何を意味するのか?」
        四ツ谷・主婦会館プラザF

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*「eオンドルパン」に関するお問い合わせは、「考える会」事務局まで、 
お願いします。 
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