ここから本文です。現在の位置は トップ > 地域ニュース > 滋賀 > 記事です。

滋賀

文字サイズ変更
はてなブックマークに登録
Yahoo!ブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷

医療フォーラム:急患対応で医師疲労 患者の意識改革訴え--草津 /滋賀

 ◇産科医不足も深刻

 草津市の草津アミカホールで13日、お産や小児医療、救急医療などについて考える「みんなで支える地域医療を考えるフォーラム」が開かれた。滋賀県は、乳児と新生児の死亡率が全国でも高いレベルにあり、深刻な産科医不足に直面している。パネリストを務めた医療関係者からは、軽症患者が当直時間に押し寄せて医師が極度に疲労している実態などが報告された。

 滋賀医科大の高橋健太郎・特任教授が県内の周産期医療について説明。05年は乳児と新生児の死亡率が全国1位で、妊産婦死亡率も6番目という危機的状況であったという。

 リスクの高い妊婦に対応できる総合病院が減少していることが背景にあり、高度な医療設備を有するNICU(新生児集中治療室)は18床、専門医は7人で、厚生労働省の指針に満たない。地域の診療所で出産する妊婦が約60%(全国平均約49%)と高率なのが特徴で、特に高島地区の新生児死亡率が高いという。高橋教授は、母子健康手帳別冊にあるリスクのチェックシートが有効だといい、「お産の際には施設の美しさや食事、サービスだけでなく、自分の出産リスクにあった施設を選んで」と話した。

 パネルディスカッションで、済生会県病院の中村隆志・救命救急センター長は、恋人とけんかをして過呼吸に陥ったり、めまいがするなど、重症とは言えない患者が夜間に救急車で受診する現状を紹介。「すぐ注射で治してくれ」と診療に訪れる会社員もいるといい、「当直勤務で36時間も働くと、もうろうとしてくる」と話し、患者側への意識改革を訴えた。【後藤直義】

毎日新聞 2009年9月14日 地方版

PR情報

滋賀 アーカイブ一覧

 
郷土料理百選
地域体験イベント検索

おすすめ情報

注目ブランド