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広島少年院暴行で17人処分、法務省が調査報告書を公表広島少年院(広島県東広島市)の法務教官らによる暴行事件で、法務省は10日、元院長ら監督責任のあった5人と、暴行に加わったり、黙認したりしていた一般職員12人を減給、停職などの処分とした。事件に関する調査報告書も公表。その中で、当時の院長ら幹部は、収容少年の日記や職員の日誌などで暴行について知りながら、適切な対応をとらなかったと指摘した。 処分を受けたのは、事件があった2008〜09年に勤務していた中川崇元院長(61)(戒告)、梅崎照行元院長(61)(減給6か月、100分の20)ら当時の幹部5人と、一般職員12人(停職2か月〜厳重注意)。元院長2人は10日付で依願退職した。 一連の事件では、野畑勝也被告(32)ら4人が特別公務員暴行陵虐罪で起訴され、懲戒免職処分を受けたほか、元同少年院首席専門官の向井義被告(47)が同罪で起訴されている。 同省の調査報告書は、暴行を行った4教官について、「厳しい教官であることを認識させて規律を維持しようとするうちに、虐待行為に至った」と指摘した。 当時の院長ら幹部については、▽少年が日記に「僕が寮の先生から受けた暴行」などと記載していた▽職員の日誌の中で「先生は胸ぐらをつかんでいいのですか」などという質問を少年から受けたと記していた――などの情報を知りながら、調査していなかったとし、「不適切な処遇の発生を未然に防ぐ努力を怠った」とした。 また報告書は今後、少年の権利救済などについて、少年院法に盛り込むことも検討する必要があるとも言及した。 一方、同省は、全国52か所の少年院の職員や、広島を除く少年院の収容少年にアンケートを実施。職員2292人の10%が過去に少年に暴行や暴言、虐待をした経験があると答え、回答した少年3428人の2%が、「暴力をふるわれたことがある」と回答した。 (2009年9月11日 読売新聞)
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