社会

自然保護団体が申し入れ
(山口県)
上関原子力発電所の建設で埋め立て予定の周辺海域に生息が確認されている国の天然記念物の鳥について地元の自然保護団体が、中国電力に対して申し入れを行い、詳細な調査を継続し、それまで埋め立て工事に着手しないよう求めた。申し入れを行ったのは自然保護団体=長島の自然を守る会。高島美登里代表が中国電力に対して申し入れ書を手渡した。中国電力は去年5月からおよそ1年かけて行った国の天然記念物=カンムリウミスズメの生息調査結果を今月3日に発表し、「今後も営巣の可能性がほぼないと考えられ、工事着手は可能である」と結論付けた。申し入れで長島の自然を守る会は
中国電力の行った調査は不十分で、繁殖に関する詳細な調査を継続することや調査が行われるまで埋め立て工事に着手しないことを求めている。申し入れに対して中国電力は「事業者としてできるだけの十分な調査を行っており、工事を進めていく」と答え、話し合いは平行線をたどった。また長島の自然を守る会は予定地からおよそ5キロ離れた宇和島で県の準絶滅危惧種=オオミズナギドリのヒナ鳥が確認されたとしてこちらの調査も求めたが中国電力は「調査をする予定はない」としている。中国電力は早ければ今週にも海の埋め立て工事に着手する見通し。
[ 9/8 19:19 山口放送]