社会

海の埋めたて作業着手は中止
(山口県)
上関原子力発電所の建設にむけて、中国電力は海の埋め立て工事に着手する予定だったが、機材を積み込むための埠頭を原発反対派の漁船などが封鎖したためきょうの作業を中止した。中国電力では、原発の敷地造成のため海の埋め立て工事に着手することにしていて、午前7時半から海での作業区域を示す灯浮標=ブイの積み込み作業を行うことにしていた。しかし、機材の置いてある平生町田名の埠頭に、原発計画に反対する祝島の漁船30隻余りが集まり、船を繋ぐなどして台船が接岸できなくなった。また、港の近くの陸上にも島の住民や原発に反対する団体などからおよそ60人が集まり、抗議の声を上げた。中国電力の計画では、上関原発の敷地面積およそ33万平方メートルのうち、14万平方メートルは海を埋め立てることにしている。海上での作業はまず、工事区域を示すブイを設置することにしていて、中国電力ではこれをもって海の埋め立て工事に着手したとすることにしていた。中国電力では、「共存共栄で地域に貢献できる発電所作り、世界的な問題である地球温暖化防止にも貢献できる原子力発電所を地元の皆様の協力を得て進めたいと思っている」と1時間おきに反対派住民に対して作業についての理解を得ようと説得したが、およそ8時間こう着状態が続き、午後3時15分に作業中止を決めた。 
[ 9/10 17:38 山口放送]