2009年9月10日 19時47分
テレビ番組で捜査対象になっているとの趣旨の発言をされ、名誉を傷つけられたなどとして、日本振興銀行の木村剛会長が、評論家の佐高信さんに3000万円の賠償と謝罪広告を求めて提訴した。10日に東京地裁(志田博文裁判長)で第1回口頭弁論が開かれ、佐高さん側は争う姿勢を示した。
訴えによると、佐高さんは06年ごろ、インターネット上で、木村会長に親族企業への不正融資疑惑があるなどと記載。09年3月にはTBSの番組「サンデーモーニング」で「木村剛という人の疑惑が濃かった。しかし捕まらなかった。政府与党に近いからじゃないかと見ることができる」と発言した。木村会長側は「金融の専門家としての信頼を揺るがされ、社会的信用も失いかねない事態に陥った」と主張している。
佐高さんは「番組での発言はTBSが謝罪しているのに、狙い撃ちされた印象だ」と話した。【伊藤一郎】