自殺者の2割以上がアルコール依存症か飲酒にかかわる問題を抱えていたことが8日、国立精神・神経センターの自殺予防総合対策センターの調査で分かった。うつ病を併発していた患者も多かった。同センターは「自殺予防のため、アルコール依存症やうつ病の対策強化を急ぐ必要がある」としている。
調査は昨年春以降、関東や近畿などの20〜70代の計43人の自殺者について、遺族に聞き取りするなどして自殺の経緯を調べた。
43人のうち10人は不眠などにより一日平均で日本酒3.5合分を飲酒し、アルコール依存症か飲酒により周囲とトラブルを起こすなどの問題がある状態だった。10人は全員が中高年(30〜64歳)で、6人はうつ病も併発していた。また20人が死亡前1年以内にうつ病や統合失調症で精神科を受診していた。(00:18)