カブール(CNN) アフガニスタンの首都カブールにある米国大使館を警護する米民間警備会社の警備員の間で不当待遇、性的嫌がらせや脅迫などが横行、業務規律も乱れているとされた問題で、同大使館は4日、警備員14人が解雇されたと述べた。
また、同社「アーマーグループ」のアフガン担当幹部3人が職務を解かれた。大使館では他の警備員からも事情を聴いて問題点を洗い出す作業を進め、米国務省担当もアフガン入りし調査を開始した。国務省と同社の契約は来年7月までとなっている。アーマーグループの親会社は国務省の調査への協力を表明した。
今回の不祥事は、非政府組織の「政府監視計画(POGO)」の報告書で判明した。大使館警備員数十人からの直接聴取や電子メールでのやりとりなどで得た情報としている。警備員からのパーティーでのビデオ画像などを含めた告発を受けていた。POGOは、クリントン米国務長官に書簡を送り、状況改善を要請した。
性的嫌がらせなどの問題は大使館近くにある警備員宿舎で起きていた。画像は、裸になった警備員の下半身に流れる液体を別の警備員が飲み込む様子などが含まれていた。長時間勤務や新人へのいじめもはびこっていたとされる。同社はこれまでずさんな業務内容でたびたび注意も招いていたという。
米上院委員会は2カ月前、国務省に対し同社業務の監督の不備を指摘、管理を強化するよう求めてもいた。国務省は、同社警備員の間の素行の悪さを承知しながらも対策を迅速に打ち出さなかったとも批判されていた。