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阪急梅田本店が改装オープン…大阪の百貨店競争激化

3000人が列

オープンした阪急梅田本店1期棟に入る買い物客(3日午前9時45分、大阪市北区で)=永尾泰史撮影

 阪急百貨店梅田本店(大阪市北区)の第1期建て替え工事が終わり、3日、着工から4年ぶりにリニューアルオープンした。

 地上12階、地下2階で、売り場面積約2万7000平方メートル。日本初出店となるフランスの「ロジェ ヴィヴィエ」など高級ブランドをそろえ、「ファッションの百貨店」をアピール。旧店舗では地下1階のみだった食料品売り場を1階〜地下2階に拡充した。歩道橋を通じて阪神梅田本店と直接行き来できるよう、2階部分にも入り口を設けた。

 この日は開店前から、2か所の入り口で計約3000人が列を作り、売り場は大にぎわい。午前6時に一番乗りしたという京都市左京区の主婦前田利嘉子さん(35)は「おしゃれな物に囲まれて、幸せな気分に浸りたい」と、お目当てのブランド靴売り場に向かった。

 第2期工事は今秋から本格化し、2012年の全館開業で、売り場面積は工事前より約4割広い8万4000平方メートルになる。

大阪市内で増床相次ぐ

1期棟が改装オープンした阪急梅田本店(本社ヘリから)=中原正純撮影

 大阪市内では、阪急梅田本店の第1期リニューアルに続き、新店開業や増床が相次ぐ。個人消費の不振が続く中、競争はますます激しくなりそうだ。

 閉館したそごう心斎橋本店(大阪市中央区)は大丸心斎橋店(同)の新館として11月に再開する。2011年春には、JR大阪三越伊勢丹(北区)が開業し、高島屋(中央区)と大丸梅田店(北区)も大幅に増床される。その後も12年春に阪急、14年に近鉄百貨店阿倍野本店(阿倍野区)が建て替えられ、大阪の百貨店の売り場面積は一連の建て替え前の1・5倍になる。

 近畿百貨店協会によると、7月の大阪地区の百貨店売上高は前年同月比12・2%減と、16か月連続で前年実績を下回った。アウトレット施設やショッピングセンターが人気を集める一方、消費者の「百貨店離れ」が進んでおり、増床に見合う集客ができるかは不透明だ。

 阪急は1期棟がオープンしたが、売り場面積は8月末より4割減っており、顧客をどこまでつなぎ止められるか、注目される。

2009年9月3日  読売新聞)
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