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【裁判員3例目(6)】「犯人は、私を『自業自得』とあざ笑いました」 悲しげに検察官を見つめる女性裁判員 (1/3ページ)
このニュースのトピックス:裁判員制度
《検察官は、「第1事件」と呼ばれる最初の強盗強姦事件の被害者、Aさんの調書をさらに読み上げた。突然の悲劇に見舞われたAさん。田嶋靖広被告(22)が逃走した後の心中もまた、あまりにもつらいものだった》
検察官「午後10時ごろに解放されました。とにかく何をおいても病院に行こうと思いました、妊娠させられたら、人生が終わってしまうと思ったからです」
《その後、台所のシンクの下にあった包丁差しの中から1本の包丁が消えていることに気付き、Aさんは犯行に使われたのが自分の持っていた包丁だったことが分かったという。恐怖におびえたAさんは、残っていたパン切りナイフを護身用に持ち、自ら自分の車を運転し、病院に向かった。そして、おじ夫婦に電話をして警察に被害を届け出た》
検察官「私は犯人を許すつもりはありません。一生刑務所に入っていてほしいと思います」
「犯人は、私を『自業自得』とあざ笑いました。実際の時間は30分程度でしたが、ものすごく長く感じました」
「『こんなことで人生が終わってしまうのか』と思いました。その恐怖はどんな言葉を使っても表現できません」
《事件から3年近くが経過したが、Aさんはいまだに事件を思いだし、夢を見てしまうという》
検察官「今でも泣いて眠れない夜があります。『自業自得』なんてひどいです」
「『妊娠したらどうしよう』『病気がうつったらどうしよう』という恐怖感がありました」
「住む世界が変わってしまったのではないか、私自身がよごれてしまったのではないか、という思いがありました」
《右から2番目に座っている、ただ1人の女性裁判員は、悲しそうな目で検察官を見つめている》
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