ジェラルド・カーチス米コロンビア大教授は31日、東京都内の日本外国特派員協会で講演し、「選挙のたびに浮動票が一斉になびき政権交代が続けば、重要な政策が遂行できず日本は取り返しのつかない下り坂に入る」と警告した。さらに「日本のように(右派や左派の)固定票がなく、同質性の高い社会には小選挙区制度は合わない」と分析。世論の雰囲気に影響されにくい中選挙区のほうが日本の政治風土に適していると指摘した。
民主党が提唱している「対等な日米同盟関係」については「米国人をいらだたせる危険な文言だ」と指摘。「米国から見れば日本は(十分な負担をせずに便益を享受する)フリーライダーに映る。対等な関係を求めれば、米国は日本により大きな貢献を求めることになるだろう」と述べた。(10:10)