十勝毎日新聞社ニュース
モーターパーク自己破産 更別
2009年08月31日 15時00分
負債105億、管内最大規模
十勝インターナショナルスピードウェイ(TIS、更別村弘和)を所有する十勝モーターパーク(更別村、植村高志社長)は31日午前、釧路地裁帯広支部に自己破産申請した。帝国データバンク帯広支店(別所文貴支店長)によると、負債総額は約105億円(昨年12月現在)で、管内の倒産として過去最大規模になる。
同社は1989年、管内の建設会社が中心になって設立。総工費約100億円をかけて道内初の国際サーキットとなるTISを建設し、93年5月にオープン。十勝24時間レースなどのレースのほか、全日本ママチャリ12時間耐久レースなどの会場になり、自動車関連メーカーのテストコースにも活用されていた。しかし、関係者によると、予想を超える工事経費や会員権の販売不振で、当初から厳しい経営環境を強いられ、レースイベントなどの運営を東京の会社に移した後は、TISの賃貸事業だけを行っていた。
慢性的な赤字経営で村への固定資産税の滞納は3億円余りに上り債務の総額は100億円を超えた。同社では複数の企業と水面下で所有権の売却交渉を行ったが不調に終わった。3月末の株主総会で、会社整理の方向性を出し、自己破産をはじめ法的または任意整理の方法を検討していた。
(安田義教)