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[ボクシング]石田27年ぶりSウエルター級王者!…WBA世界スーパーウエルター級

判定で勝利した石田順裕は、リング下のファンから胴上げされ喜びを爆発させた

 ◆プロボクシングWBA世界スーパーウエルター級暫定王座決定戦 ○石田順裕(判定 3―0)アベンダーニョ●(30日・大阪府立体育会館)WBA世界スーパーウエルター級3位の石田順裕(34)=金沢=が、悲願の王座を獲得した。暫定王座決定戦で同級4位のマルコ・アベンダーニョ(35)=ベネズエラ=に3―0の大差判定勝ち。国内の同級王者は輪島功一、工藤政志、三原正以来4人目で27年ぶり。34歳12日の王座獲得は元WBC世界フェザー級王者・越本隆志の35歳24日に次ぐ国内2位の年長王者になった。石田の戦績は21勝(7KO)5敗2分け。(観衆 5000)

 確信があった。終了のゴングと同時に右手を振りかざした石田は、最高の笑顔で結果を聞いた。10、8、6点差の完勝。「うれしい! うれしい!」。昨年9月22日に同じ相手に2―1で判定勝ちしたが「地元判定」の揶揄も受けた。今度こそ疑惑の余地はない。号泣する金沢英雄会長(62)と固く抱き合った。

 左1本の勝利だった。1回。右に合わせられたカウンターを食らって一瞬だけ左目の視界を失った。「あれで勝ちに徹しようと決めた」。以降は有効だった左ジャブをこれでもかと連打。踏み込んでくる相手の出はなをくじいて下がり、アマ101勝で磨いたアウトボクシングを貫いた。我慢の作戦が完ぺきにはまった。

 一度はプロをあきらめた。近大卒業時に藤谷敏弘トレーナー(33)ら同級生に「ようボクシングなんかするなあ」と言い、働いて収入を得ることを選択した。転機は職員として勤務した児童福祉施設での出会い。高校生にボクシングを教えるうちに情熱を思い出し、辞表を提出した。先輩職員の「ボクシングをやめる時は納得してやめろ」の言葉を胸に刻み、チャンスを待ち続けた。

 金沢会長はこの1年でドバイ、ベネズエラ、米国を奔走。日本人にとって難関と言われる中重量階級の世界挑戦は、決まりかけるたびに交渉が決裂した。「心が折れかけたけど、信じていた」と石田。かつて東洋太平洋同級王座を8度防衛しながら世界には届かなかった師匠が執念でつかんだ舞台をものにした。

 史上2位の高齢王者にとって暫定王座は通過点だ。22歳まで背が伸び、今もロードワークでのタイムは伸び続ける。妻・麻衣さん(29)から「去年より強くなった」と言われ、「真のチャンピオンになった時に感涙の涙を流したい」と34歳。正規王座を争う統一戦こそが、大一番だと知っている。

 ◆石田順裕(いしだ・のぶひろ)1975年8月18日、熊本県玉名郡長洲町生まれ。34歳。大阪・興国高3年時に選抜大会ライト級で優勝。近大卒業後は児童施設職員として働き、社会人選手権ライトミドル級優勝。00年にプロデビューし、06年12月に日本スーパーウエルター級王座獲得、2度防衛。アマ戦績は101勝15敗。187・5センチの右ボクサーファイター。

 ◆暫定王座とは? 本来はけがなどの理由で王者が長期的に防衛戦が行えない時の救済措置。今回は王者ダニエル・サントス(プエルトリコ)が昨年7月以来防衛戦を行っておらず、WBAの規定に基づき認可された。最近は商業的な理由での暫定王者乱立も目立ち、JBC(日本ボクシングコミッション)はWBAに質問状を送付するなど現状を危惧している。

(2009年8月31日10時50分  スポーツ報知)

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