「新しい政治を今こそつくり出す」「勇気を持った政権選択の選挙です」。民主党の鳩山由紀夫代表は午後7時半、東京10区のJR池袋駅西口公園前で江端貴子氏の応援演説に立ち、1万人以上の聴衆を前に、声をからして政権交代を訴えた。
この日、大阪府内で計5選挙区をはしごした鳩山代表。赤く日焼けした顔をさらに紅潮させ、「古い政治をこれからもしょうがないと続けるのか、新しい政治を今こそつくり出していくか。政権選択の選挙だ」と支持を求めた。
同じ時間帯、駅の反対側では自民党の麻生太郎首相が街頭演説中。鳩山代表は「古い政治とは何か。官僚主導の政治だ」と自公政権を批判し、「財政再建を錦の御旗に掲げた結果、社会保障が切り捨てられた。まさに人の命が粗末にされてしまっている」と強調。「こんな政治は誰でもできるが、こんな政治だけは決してやってはいけない」と呼び掛けると、聴衆からは拍手とともに「鳩山総理」の掛け声が飛んだ。
鳩山代表は午後8時ぎりぎりまで「歴史を塗り替えることは勇気がいるが、できないことはない」と声を張り上げ続けた。
演説を聴いていた東京都豊島区の会社員藤田豊さん(51)は「小泉改革で日本はおかしな社会になった。政権交代のために今回は民主に入れる」と話した。(了)
藤田豊(ふじた・ゆたか)