(セ・リーグ、広島11−1ヤクルト、16回戦、ヤクルト10勝6敗、26日、マツダ)スコアは11−0。完封勝利を狙って上がった九回のマウンドで、1死走者なしからガイエルに一発を浴びた。「最後の1点が悔しい」。それでも、約2カ月ぶりの勝利の味は格別だった。「めっちゃ、うれしい」。広島の前田健が7安打1失点完投で、自身の連敗を7で止めた。
6月21日を最後に勝てない日々が続いた。完投しても打線の援護に恵まれない不運もあった。長いトンネルの出口を探して「私生活にも気を付けた」と言う。25日には広島市内の護国神社に足を運んで勝利を願った。
直球は走り、スライダーの切れも抜群だった。最後は1死一、三塁で投ゴロ併殺打に仕留め、6勝目を手にした。今季最多140球の力投。「勝つことは難しい」と前田健。気持ちを切らさずに投げ続けた日々は、21歳の右腕がさらに成長するための糧となったはずだ。
広島・ブラウン監督
(快勝に)「勝つための野球をやっていく」
広島・ブラウン倉
(前田健に)「点を取ってもらって楽に投げられたんじゃないか」
広島・ブラウン広瀬
(2安打3打点。六回の2点三塁打に)「うまく打てた」